　最初に、アストラナガンは本やアニメ、ゲームのタイトルではなく。「スーパーロボット大戦α」に登場した敵ロボットの名称です。

　なぜこのアストラナガンをここで番外編として紹介するかと言うと結城藍人カクトさんの「スライムハーレム」への感想にちょっと書いてから久しぶりにアストラナガンを眺めていたら懐かしくなってしまい衝動的に書きたくなり紹介する事にしました。

　文章が暴走するかもしれません。ご容赦ください。

　アストラナガンとはーーーー

「スーパーロボット大戦α」にて「ＳＲX計画」と呼ばれるスーパーロボット開発計画を通じて得た技術、バイストンウェル（聖戦士ダンバイン）ラ・ギアス（魔装機神サイバスター）等の異世界技術、地球技術、ゼ・バルマリィ帝国（スパロボオリジナル）の技術を結集して造られた全ての平行世界において一機しか存在できない究極人型兵器である。

　さて、このアストラナガン。登場の前にスーパーロボット大戦αでは個人的にショッキングな事が起こっておりました。

「ＳＲXチーム」教官「イングラム・プリスケン」の突然の裏切り展開です。

　不穏な空気を醸し出していましたが「スーパーヒーロー作戦」というヒーローＲＰＧの主人公でもあった彼の裏切りは愛着を持っていたプレイヤーには衝撃的でした。主人公をスーパーヒーロー作戦のセーブポイント係でもあったクスハ・ミズハにしていた僕は唖然としましたね。

　詳細については長くなるので割愛します。

　再びイングラムがＳＲＸチームの前に立ちはだかった時に搭乗しているのがこのアストラナガンです。これもまた衝撃的な登場で、スパロボαでＳＲXに初合体した初陣の相手でもあり、ロボット物の初合体補正を吹き飛ばす圧倒的な強さを見せます。が、それ以上に初めてその姿を見た僕はこう言いました。

「すげぇ、マスターガンダムみたいだ」

　はい、アストラナガンの頭部は特徴的な二つに尖った頭部なのです。少年の時に観ていた「Ｇガンダム」に登場する「マスターガンダム」のようだと思ったんです。それ以上にデザインがめちゃくちゃカッケェと痺れました。

　全身を覆う漆黒。巨大な鋼鉄の翼。漆黒に映える白い顔に赤い目。これ以上無いという最高のカッコええ悪役ライバルデザインですよこいつは。

　オマージュ元は不明ですがおそらく「鉄人28号」の「ブラックオックス」だと思います。けど、翼を含めると「真ゲッター1」や「デビルマン」のオマージュもあるかと思ったり、いや、イングラムが乗ってるんだから「グリフォン」（パトレイバー）という線もありか、けど、どっちもブラックオックスオマージュだから、ブラックオックスでええかなぁとか考えると楽しくてしょうがないですね。あと、真正面から見るとVが二つにも見えるんで「コン・バトラーV」や「ボルテスV」はたまた「V2ガンダム」も実は隠しオマージュにーーーー閑話休題。

　アストラナガンは設定上、スパロボαに登場するロボの技術が導入されてますから武装もそれっぽく見えなくもないです。

　以下、カッコいい武装と必殺兵器。

　フォトン・バルカンーー頭部のこめかみに二問のバルカン砲。言わずもがな。

　Z・OソードーーＳＲXの念動爆砕剣の別名でもある剣。こっちはものすごいエネルギー放出した剣だ。Vの字に斬っちゃうよ。ビームサーベルorスーパーロボット系の剣？

　アトラクターシャワーーーマップ兵器。発射台詞は「重力散弾」だ。ホーミングレーザー？

　T-LINKフェザーーー翼から光の翼が発生。羽のように形成するエネルギー弾。光の翼orサザンクロスナイフ？

　ガン・ファミリアーーこれはもう名前からしてハイファミリア。リボルバー型のダミーファミリアだ。

　アキシオン・キャノンーー暗黒物質（ダークマター）を構成するアキシオンとかいうのを目標に撃ち込みワームホールを発生させて相手をグレートアトラクターという超巨大重力圏にぶち込むなんかすげぇ必殺キャノン。グランゾンのワームスマッシャーとかスーパーロボットの胸からだす必殺技？

　インフィニティ・シリンダーーーアストラナガンの究極必殺技。動力源（ディプラー・シリンダー）を利用して作った10個の中性子星とかいう球を相手の周囲に発生させ超高速回転させて時間を逆行させて存在そのものを抹消するトンデモ技。本当は怖いアカシックバスター（アカシックレコードに干渉して相手の運命をねじ曲げて破壊する）に近い？廻れ、インフィニティ・シリンダーの台詞が印象的。

　最終的にイングラムの目的に気づいて僕はショックから立ち直りました。最終ステージ限定でＳＲXパイロット「リュウセイ・ダテ」による説得に成功するとスーパーヒーロー作戦の頃の記憶を取り戻し、スーパーヒーロー作戦の熱血イングラムでアストラナガンを使う事ができます（でも、戦闘台詞は悪役時のままだったなぁ）スーパーロボット達と共にラスボス「ユーゼス・ゴッツォ」の「ジュデッカ」を打ち倒し、消息不明となります。

　その後のアストラナガンは次作「α外伝」で遠い未来世界のラスボスの腹の中の武器になったり、「第三次α」でボロボロの状態で登場し、ゼ・バルマリィ帝国の「ヴァルク・ベン」というロボットを取り込み融合転生し「ベルグバウ」という主人公ロボの一機になります。

　純粋にこのカッケェデザインで戦えるのはスパロボαのみだったりします。設定上、全平行世界において一機しか存在できない特異点ロボのためどんなにファンが望んでも別作品に登場することは不可能です。そもそも、ベルグバウに転生してますしパワーアップしても「ディス・アストラナガン」という別ロボになってますから。こっちの悪魔デザインも大好きですけどね。ちなみにデザインは有名な悪魔絵師の金子一馬さん。

　このアストラナガンを登場させる最後の望みはスパロボαのリメイクかな。

　しかし、無改造とはいえあのＳＲXを圧倒したアストラナガンは凄かったなぁ。あの時点じゃ、倒せないだろ。と、思ってたら当時の友人から「フル改造の断空光牙剣（ダンクーガ）でギリいけんべ？」とかいうから二週目に試したら。あら、ほんと一撃で倒せたわ……て、これなんか違くないっ！？

　次回は作品紹介に戻ります。