颯の気まぐれ評論

第1話

映画評

「ドラゴンクエストユアストーリー」




まず初めにユアストーリーを見て、最高だったと思ったなら、悪いことは言わん。ブラウザバックしてください。いい思い出をわざわざぶち壊す必要などないのですから。




いや……公開前、私のみならず多くのファンは非常に楽しみにしていましたよ。この映画を。ただ、公開されると賛否両論というか……否が圧倒的な気がするんだけど、とにかく評判が悪い。ネタバレを避けるために観るまでは調べないでおこう。そう思って前情報ほとんどなしで観たんです。まあ、最後が賛否両論ある部分だって事は知ってましたが。ちょっと話がずれるんだけど、実はここまで前情報なしで観たのは「シン・ゴジラ」以来だったんですが、あの時は別の意味で期待を裏切ってくれましたよ。ただの特撮、そう思ってたら全くもって違かった。社会派な内容で、身体中を貫くような衝撃を味わったんです。脱線するんでこの辺にしときますが、ユアストーリーはとにかく余りに酷かった。これ以上ないくらい。




だから今回はネタバレを多分に含む、批評というよりは愚痴に近い、そんな内容です。




そもそもこの映画は、「ドラゴンクエストV

天空の花嫁」というスーパーファミコン用ソフトが原作だというのはご存知の通りですが、冒頭で主人公が生まれる際のシーンが実はスーファミ版のシーンなんですよ。その部分はDS版しかプレイした事の無い私も、古くからのファンへの粋な計らいだなと思ったんです。で、その後幼少期でビアンカ登場からのレヌール城の冒険は1、2カットで終わらせて……そこ省いたらビアンカへの思い入れが……って訳です。その後ヘンリー王子誘拐からのパパス死亡のシーン。これはまあ辛いシーンなんだけど、十年後の奴隷のシーンで、偉そうにヘンリーが王子様気取ってるのがね……確かパパスの死でだいぶ性格変わったんじゃないっけ?確かに主人公と別れる時にパパスに感謝してるって言ってたけど……でもどうも違和感がね。後マリアさんの存在を消すな!しかも故郷のサンタローズが焼かれてないのも、結局グランバニア王国が出てこなかったのも残念。あ、ヘンリーが国境の兵士に身分を明かすシーンも納得出来ん。BGMが仲間に加わる時のやつって……別れるんだから逆でしょ。



ただ、この辺だけならまだ良かった。問題はサラボナのシーン。ブオーンを仲間にしたのは伝説の魔物使いと呼ばれるVの主人公らしいけど……フローラの扱いが……ずっと主人公の事を思ってたのかのようだけど、それじゃ幼馴染要素も持っちゃうじゃん。その上一度はフローラに告白しておきながら本当はビアンカが好きって気付いて振るって……ただのクズじゃん。せめてもの救いはフローラが占い師になって気付かせたってことだけど……ただ、それはそれで酷な仕打ちというか……辛いよな。その後結婚して子供が生まれた際に、男の子しか居なかったのも、主人公もフローラも天空人の末裔だって設定も……元々エルヘブンの末裔でしょ?それに家族減らすな。




最後の決戦の部分は良かったね。ブオーンとヘンリー率いる部隊が助けに来たのは、感動したね。まあヘンリー強過ぎな気はしたけど




だけど、ゲマを倒した後は……もうね。どうして……ウイルスなんだよ……ほんと、どうして。しかも「ゲームは虚無だ。」「虚無じゃない、これももう一つの現実だ。」ってさ……ゲームは娯楽だと思うんだ。価値もほとんどない。だけど、夢が有るんだよ。そして、人は夢を見て、娯楽を楽しむんだよ。ただ生きるのでなく、楽しみながら。まあただ、最後そいつを倒す時の武器がロトのつるぎだったのは良かったね……




ただ、これだけははっきり言おう。こりゃVの映画では無い。

点数 0/5

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