第4話

人は皆、生きているといことを履き違えてしまう。間違えてないものは良いのだが、たいていは動物だ。


自分が心配するのは、自分のことだろうか。

広場で説法をとなえていた、とある若者にこころ打たれた。


生きているということは、ではなんでしょうか?


狼狽した弟子が主人の履き物の紐を結いなおしていた。

自分がなぜそれでは何を心配しなければならないでしょう?


弟子の老人は立派にヒゲを蓄え、自分に相応しい婆になったが美しい伴侶に恵まれ、子供も五人いて孫もいた。






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