第5話

苦しみとはなんでしょう?


そう問われたときに、わたしは答えることができなかった。


さらに彼はこう続けた。では幸福とはなんでしょう?


やはり僕には答えることができなかった。



多分だれかがトマトを空に置いたのだ。それが太陽か知らない。苦しみも幸福も僕は知らない。ただ頭痛がひどいのである。


だれがトマトジュースを、空で潰したのか。


考えられるのは、確かに光に満ちてあるならば、僕らは向こうでも出会うことができるだろう。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る