第17話 12月20日
織田さんとの電話が終わった後、俺はしばらくソファに座ってぼーっとしていた。
サヤが浮気?いや、疑うのは良くない
でも織田さんが見てるわけだし…
俺が最近自分の事ばっかりで構ってやれないからかそういや最後に一緒に出かけたのも随分前だな
そんなことを考えている時にまたスマホが鳴る
もしもし
「あ、もしもし、今電話大丈夫?」
電話の相手はリカさんだった
リカさんは俺がまだレーサーをやっていた頃のマネージャーだ
「今夜打ち合わせで会えないかしら?」
今夜ですか、わかりました
場所と時間を聞き電話を切った
ふと時計を見る、まだ15時か、
サヤのご飯だけ作っておくか
サヤの夜ご飯を作り、メモ書きを置いて俺は出かけた
ただいまー!
鍵を開けて部屋に入りながら叫んだ…けど
いつものハルの返事はなかった
急でごめん、今夜出ることになった。
帰りは少し遅くなるかも知れない
メモ書きとご飯が置いてあった
ハル、今夜もいないんだ…
最近、全然家で食べないな
また私の中で不安が募ってしまう
嫌な想像が頭をよぎる
信用してるはずなのに、大好きなはずなのに
どうしても考えてしまう。
まさか……なわけないよね。
大丈夫だよ、でも今はその大丈夫を後押ししてくれるものがないからそう思ってしまう
私は先にお風呂に入り、ご飯を済ませ
布団に入った。
本当は待ってたいけど、今は素直におかえりは言えない。
でももうあの日まで時間はない
後4日、なんとかしなきゃ。
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