四国八十八鬼夜行八十八物語組

御影

第1話  K県T坂の墓地とトイレ


そこはかつて昔 西南戦争があり、

数々の死者が出て、現在は記念公園となり 今も若者に人気の心霊スポットとして男女で浮かれた大学生のグループが何グループも週末肝試しに来るぐらい有名な場所である。


心霊番組やコンビニにある心霊スポット紹介で

「日本最強の心霊スポット三選に選ばれたこともある」

 

聴く話によると


3つの坂があり、一の坂、ニの坂、三の坂と有名になっている


その中でもニの坂にある電話BOXには2メートルの長身の三角布をした映画「リング」にの貞子のような幽霊が電話BOXの上に浮かんでたという目撃情報や

夜中の2時に今でも戦争当時の音や悲鳴が聴こえるという噂もある。


そんな心霊スポットで昔、事件が起きていた


ある夜にカップルが車でT公園のトイレに寄った

カップルがいた

午前0時23分


辺りは真っ暗である

またただでさえ昼から不気味な雰囲気や物陰で外界から閉ざされた雰囲気なので更に闇の中の暗さが二人の停車した車の周りを覆う。






の男性Aさん


「ここ心霊スポットの名所で肝試しで有名らしいぜ‥早く済ましてこいよ」

怖がりな彼女をからかうAさん

女性Bさん

「ちょっと! そういう情報いいから」

バタンとドアを閉めて

トイレに向かうBさん

「ちゃんとここで待っててよ」

そういいながらトイレに入っていくBさん


Aさん

「‥にしても不気味だな ここは。‥‥あ、ていうかアイツからかうためにも車の位置移動して脅かしてやろう。」

「あと俺もトイレ行きたくなってきたな。すれ違わせて移動した車の中にもいない俺をみてびっくりさせてやろ」

ニヤケながら男性用の便所に向かうAさん


その頃女性用トイレにいるBさん

「はーっスッキリした。意外とトイレの中は慣れたら怖くないのね。なんか汗で化粧落ちてきたから鏡あるし少し化粧していこ」

予定より長くトイレにいることとなったBさん


一方

男性用トイレAさん

「あー大分無意識のうちに我慢してたんだな 結構出るなあー」

Aさんの後ろに

怪しい人影が


Aさん「なんだアイツ‥アタマがアレなのか変な格好しやがって 不気味な奴だな

この辺に住んでる奴なのかな」

Aさんの背後を右へ左へと右往左往する不気味な男性


Aさんは気づいていないが背後にいる不気味な男性の手には包丁が。



Bさんは化粧を済ませ

AさんがBさんをからかうためにイタズラでトイレから10メートル程遠くに動かした車の位置に気づきながら

「ったくろくなことしないんだから」

といいながら車に入る

Aさんが車内にいないことに気づき

「またどっかに隠れてるかトイレにでも行ったんでしょ!!こんなんで怖がらないから!全く‥。」

そういいながらAさんの帰りを待つBさん


しかし20分経ってもAさんは帰ってこない


「‥たく、なんなのよ驚かそうってワケ?いやいくら何でも長くない?トイレに呼びに行こうかしら」


しかし車から見たトイレはさっきよりも不気味に見えAさんの帰りを待つことに


そしてAさんが帰ってきたのか「ドンドンドン」

車の後ろから手で叩くような音がする


Bさんはその音ははじめはAさんかと思ったがすぐに何か違うことに気づき

なんとか気にせずやり過ごしAさんが帰ってくるのを待つことにした

しかしもう10分経っても戻ってこず

20分30分そして一時間と時は過ぎていった

時間が経つに連れ車を後ろから叩く激しい音が増していく


「なんなのよ、もう」

Bさんは恐怖で座席に体育座りで縮こまり懸命にAさんが帰ってくるのをひたすら待った


しかしAさんはまだ戻ってこない


Bさんは流石におかしいと思い、恐怖で見動きが取れないので耐えかね警察を呼ぶことにした



そして30分経ち大勢の警察がBさんの15m手前で止まる


警察はメガホンで

「Bさんですね?

出てきて下さい」

とAさんに叫ぶ


Bさんは意味不明な問いかけと焦りと恐怖で怒りを覚えながら

警察に電話し

「そんな近くまで来たんだから早く迎えに来てよ!」

怒鳴る


警察は顔を見合わせ確信したような顔で頷き

「分かりました。我々もすぐに向かいます!!」



「ですがその前に

今からあなたが眼の前にする現実を事実として受け取って下さい」と警察はBさんに口にした

Bさんが 

「は?何言ってるの?」

と言うと

警察は

「現実です。後ろをみて下さい」

と言う

Bさんは思い切ってドアを開け外に出て車の後ろを見る




そこにはバラバラにされたいつまでも帰ってこなかったAさんの死体が。


Aさんを待つ間、車を叩くような音は、何者かがAさんのバラバラにした身体を何度も何度も車に投げつけてた音だった


Aさんを殺害した者は後日地元の警察に捕まり新聞に載った



最恐の心霊スポットがある中でそこにあえて住む住人達の中には訳ありだったり神経がまともではなかったりもしくは取り憑かれた人間もいるのかも知れない




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

四国八十八鬼夜行八十八物語組 御影 @spelhaund

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る