第98話*
あなたはカーペットの敷いていない場所に近づく。遠くからは分からなかったが今でははっきりと分かった。それは床上の跳ね上げ扉だった。消えていた悪臭が微かに扉の隙間から匂う。開けてみるまでもなく下にはあの死体が山積みになった部屋があるはずだ。
跳ね上げ扉の近くに何かが落ちていた。手に取ってみると二つ折りになったエチケットブラシだった。片側に服の汚れを落とすブラシ、反対側に小さな鏡が付いている。表面にはイニシャルだろうか。L.I.Xと彫ってある。そうしたければ、この誰かの遺品を持っていってもいい。あなたは踵を返すと扉に向かう。
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https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890936088
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