第87話*

「あなたが失った品々は貴重なものよ。通常の任務中であれば当然その補償をあなたに求めることはないけれど、今回はあなたの勇み足が原因とも言えるから、一部はあなたの給料から引かせてもらいます」

「そ、それは……」

「当分は、もやしで飢えをしのいでもらうことになるかもしれないわ」


 抗議をしようとするあなたの襟を支部長がぐいと掴んだ。あなたは迫力に圧倒される。しばらくすると支部長は手を離した。

「まあ、一番高価なものを失わなかったから良しとしましょう。あなたの育成には莫大な経費がかかっていることを忘れないでね」


 あなたは神妙な顔で首を縦に振り、以後気を付けることを誓った。


⇒第102話に進む

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054891123266

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