第86話*
あなたは屋敷の侵入口を探してウロウロするうちに背筋にゾワリとした感覚を覚えて振り向く。目と鼻の先の濃密な霧が人の形を取るところだった。目鼻立ちの整った女性が赤い目を光らせてあなたを見据える。ジョーンズの宿のところにいた女だ。
危ないところだった。あなたはナイフを腰のベルトから引き抜いて女の胸に突き立てる。女の顔が苦しそうに歪むとバタリと地面に倒れ伏す。その勢いでナイフを手放してしまった。女はナイフを抜こうと手で触れるが、触れた皮膚がどす黒く焼けただれで剥がれ落ちナイフに張り付く。ナイフはもう使い物にならない。あなたはナイフを諦めた。
あなたはどこでも好きな場所に駆け寄ることができる。裏口を選んだ場合は第25話へ、フランス窓を試したい場合は第42話へ、半地下室の窓を調べたいときは第66話へ進む。ただし、もう新たに場所を選びなおす時間はない。進んだ先で再考する選択肢が与えられても、もうそれを選ぶことはできない。前進あるのみだ。
⇒第25話へ進む
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890935895
⇒第42話へ進む
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890935998
⇒第66話へ進む
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890936049
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます