第21話*

 あなたはソファから転がり出ると吸血鬼に向かって発射し、再びソファの陰に飛び込んだ。手ごたえからすると命中したはずだ。一息つこうとしたあなただったが、信じられないことが起こる。

「あの体制から命中させるとはいい腕だ」


 まさか。銀の弾丸を受けて平然としている相手にあなたは驚愕する。

「世の中には防弾ベストという物が存在するのだよ。お前たちハンターはあまり使用しないようだがね。通常の9ミリ弾だって受け止めるんだ。ましてやお前たちの弾は貫通力がないだろう。ふふ」


 あなたの対峙している相手は想像以上に手ごわい相手だったようだ。

「私の弾倉にはまだ10発以上は残っている。そちらはどうだ? 私と撃ち合いでもしようじゃないか」


 あなたは、もし予備の弾があるならばコルトに装填する。しかし、弾切れを起こしているのと実質的には変わらない。撃っても防弾ベストにはじかれてしまえば意味はない一方で、あなたは拳銃弾に対して無防備なのだ。あなたはコルトをしまう。


⇒第54話に進む

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890936027


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