第11話*
あなたはパスコード11を入力する。玄関のドアノブに手をかけて力強く押した。あなたは小走りで門の所に駆け寄る。詰所を覗くとサミュエルが簡易寝台で寝ている。くぐり戸を開けると外に忍び出る。まだ暗いが東の空の一部が少し明るくなりつつあるところだった。
あなたはジョーンズの宿に戻って仮眠を取る。スマートフォンの振動が泥のような睡眠から現実に引き戻した。
「お早う。引き際を誤らないことも重要な資質だ。ロンドン支店に出頭したまえ。帰国の手配をしてある」
あなたは装備の補充を受ければまだ任務を遂行できることを主張する。
「その必要はない。もう済んだ」
「済んだ? どうやって?」
「それを君が知る必要はない。まあ、これからも訓練を積めばいずれは独り立ちできるだろう。焦らないことだ。まずは生還したことを祝うんだね」
ツーツーという音が流れ、先方が電話を切ったことを知る。あなたは任務から生還した。次はもっとうまくやると思いながら、あなたは身支度をして宿を出る。
*生還エンド*
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