補論として学説や研究結果

 才能の在処は脳であることを、例題を用いて書いた。

 ここでは先人が提唱した学説や研究結果もとに、才能と教育の関連性を裏打ちする。

 誰の研究なのか忘れたが、興味深い研究結果がある。


 血縁関係ごとの教育環境と遺伝の関係だ。

私自身が研究結果の項目と詳しい数値を忘れたので、覚えているものだけ記す。自分の忘失のせいで全て書くことができないのが悔やまれる。

 

 同じ親から生まれ違う家庭で育った兄弟の場合、学業成績に歴然とした差が顕現した。

 こうした結果から、学業成績が遺伝だけでないことを如実に示している。

他に、同じ親から生まれ同じ家庭で育った場合など、学業生成績にさほどの差異はなかった。

 これもまた、学業成績が環境に拠っていることを示している。


 そして、自分が最も信用を置いている学説がある。ジェンセンの環境閾値説である。

 自分は頭が悪いので難しいことはわからないが、いくら遺伝によって素質があっても環境による刺激が無ければ発達しない、という説らしいのである。それも、環境の影響が強いのは身体的な遺伝よりも、精神的な遺伝らしい。


 環境閾値説に頼っても、やはり遺伝が大なり小なり才能に影響することは否定できないのが、自分は空しくて悔しい。


 さらに最近、残酷な事実が判明した。

 遺伝学のとある権威の研究により、様々な項目による遺伝と環境の影響率の結果が出された。

 項目の一部をここに記す。


能力の優位性において、

 数学  遺伝が九割弱。

 執筆  遺伝が九割弱。

だそうだ。

 この無慈悲な情報を、信じるか信じないかは、読者のあなた次第です。

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