第4話 メールが届きましたか?

「森野課長」


「課長補佐ね。まだ会社側の人間じゃないから、森野さんでいいんだよ」


「いや、けど、実質課長と同じ仕事してますよね。量も責任も課長相当ですよね。実務担当しているから、がっつりマネジメント入れなくて課長補佐になってるけど、実質課長みたいなもんですよね?」


「……君は勘が鋭いな」


「基本無料といいつつ、課金しないとつまらないガチャゲーみたいに、実質課長ですよね!! 社員じゃない、従業員なんだといいつつ、実質社員みたいにつかってますよね!! ダメですよ、そんなアコギな仕事したら!! アコギな商売したら!! そんな天井のないガチャのあるゲームなんてしていたら!! ダメになりますよ、森野課長!!」


「FGOの悪口はそこまでにするんだ!!」


 人がどんなソシャゲを楽しんでいようとそんなのは人の勝手だろう。

 確かに、FGOは基本無料といいつつ、課金しないとやっていけない、星5排出率が異様に低い&悪いソシャゲーかもしれない。


 けれどもプレイヤーがそれを織り込み済みで楽しんでいるのだから問題ない。


 それに、メンテで詫び石が配布されたり、周年記念で石が大量配布されたり、福袋で星5確定(闇鍋)だったりするから、実質無料なんだ。


 本当なんだ。

 きのこを信じろ。


 とか、そんなノリを繰り広げるのは、一緒に常駐先の親会社にある社員食堂でご飯を食べているこいつが、長い付き合いの部下だからだ。


 里見隆。

 高専の専攻科を卒業し、大卒試験を受けて学士単位を取った僕と違って、愛知にある国立大学をちゃんと出ている男だ。地頭はいい。けど、口を開かせるとしょうもないことしか言わないので、まだ主任にもなれていない。


 ろくでもない奴だけれど。実装技能とセルフマネジメントのスキルだけは見どころのある、ちょっと変な後輩にして部下だった。


 ほんと、彼との付き合いは長い。

 そして彼もFGOとは付き合いが長い。

 なんだかんだとぶーたれて、彼もFGOのプレイヤーだった。


「それで、復刻水着イベどうでした?」


「普通に聞けないの? まー、ジャンヌちゃんの宝具凸ったよね」


「好きっすねー。推しへの愛が深い」


「いや、今回はXXダブルエックス狙いだったんだけれどもさ。二連続で引いて、途中からなんかそっちがメインになっちゃったよ」


「……ちな、課金額は?」


「……家賃までには収まりました」


「夢があるわ。うちの会社は夢があるわ。三十代前半で、それだけ豪遊できるんだから、夢のある会社だわ。流石は名古屋の大企業の系列子会社だわ」


 そんな大声でまくしたてるようなことではないだろう。

 それに、名古屋にはもう一つ、ドル箱元国営企業があるじゃないか。

 同窓会とかでそっちの社員の同級生と話したりするけれど、あっちはあっちで結構稼いでるらしいぞ。


 民間企業では確かに日本で指折りの企業かもしれないけれど、広域的に見ればそんな騒ぎ立てるほどのことでもないでしょう。

 ま、部下のモチベーションに繋がるのならば、それはそれで構わないけれど。


 親会社の社員食堂。

 系列子会社。孫請けではなく直属ということで、僕たちのような常駐従業員は、親会社の従業員に混じって食堂で食べる許可が出されていた。

 入構カードと紐づけた個人情報により、食堂での飲食費も自動計算。

 給与から引き落とされることになっている。


 流石に数千人規模の従業員を拠点ごとに抱えている会社である。

 それだけの人数の食事を賄うとなれば、仕入れ値もそこそこに抑えられるのだろう。街のレストランでは決して食べれないようなお手頃価格で、僕たちはお腹を満たすことができる。


 時には、夕食までここの食堂で済まして、それから帰宅するという従業員もいるくらいだ。福利厚生については、本当に文句ないと思っている。


 ただ、残業だけはもうちょっと、抑制して欲しいと思っているけれど。


「イベントをお盆期間にやってくれるのはマジ助かりますよね。あんなん、平日にやられたら、とてもじゃないけれど追えないっすわ」


「割と水着イベント以外は、平日狙って入れてきてるよね。復刻なんかだからまだいいけど、新規イベぶち込まれると忙しいときは死ねるわ。テキスト全部読んでたら、普通に業務に支障出ちゃう」


「まぁ、それでなくても、残業で勤務時間があっぷっぷ、APカンストまったなしですがな」


「悲しくなること言うなよ」


 まぁ、そこは所詮ゲームである。

 どれだけ嵌っても、実生活に支障が出るほどのめりこむのは筋違い。

 ほどよい距離感を保って付き合っていかなくてはいけない。そこは僕も社会人だし、一人の大人だからちゃんと弁えている。


 ゲームより仕事を優先するのは仕方なかった。

 けど、これが私生活のことだったら――そうはいかないんだろうな。


「ところで森野さん」


「なんだい里見さん」


「俺、今年の春から労組の組員やってるんですけど。アンタ、『残業し過ぎで将来無茶な残業を部下にさせそうな従業員リスト』に名前が載ってるって知ってます?」


「まず、そんなリストがあることを、僕は知らない」


 いきなりびっくりするような話が飛び出してきたな。

 食べてたハムカツ思わず取りこぼしそうになっちゃったよ。

 なんでそんな従業員のリストを作っているんだ労組。うちの労組は強いことで有名だけれども、従業員をもうちょっと信じてくれてもいいと思うの。


 あぁけど、確かに、言われてみるとそんな感じになりそうな雰囲気はあるな。


 ぐぬぬ。


「まぁ、森野さんに限ってそんなことないって言っておいたよ。部下の尻拭いに残業するような天使のような上司だぞ。何言ってんだこらって、部下の俺からばちーんと言っておきましたよ」


「その部下ってお前だから、実質貸し借りナシだってことをよく自覚してね?」


「けどほら、人間って権力持っちゃうと変わるじゃないですか。今はまだ、森野さんは従業員だからいいですよ。自分も労組側の人間だからそう強く出れませんよ。けど、社員になって、そっち側に行っちゃったら、ぶっちゃけどうなるか分からんでしょ?」


「わかんないけど、とりあえず、一番信頼しているお前に仕事は投げるよ?」


「俺、この会社辞めます。お世話になりました」


 まぁ、待ちたまえ。

 お前のような癖のある社員は、他の会社に行っても迷惑になるだけだ。

 だから、僕の下でおとなしくしておきなさい。


 実際、こいつを他社に放出してしまうと、結構手痛い部分があるんだよな。なんだかんだと文句をいいつつ、設計能力や実装能力は折り紙付きだし。面倒くさがりで、基本的に言われなくちゃ仕事をしない奴だけれど、やったらやったで感心するような出来栄えの成果物を出してくるし。


 ほんと、そういう意味では重宝しているんだよ。


 まぁ、労組に入った時点で、社員側に回るのは絶望的だけれど、持っておきたい駒ではある。


「辞めるとか悲しいこと言うなよ。大丈夫、俺はそんなブラック上司にならない」


「えー、本当っすかー? 本当の本当に本当っすかー? 神に誓って言えますかー?」


「持ってないけど玉藻ちゃんに誓って」


「悪属性じゃないですかヤダー!!」


 じゃぁ、どう言ったら信じてもらえるんだよと、僕はため息を吐く。

 箸の先に摘まんでいたハムカツを、口の中に放り込んでもしゃりもしゃりと咀嚼する。本日のA定食は、可もなく不可もなく、そこいらのレストランよりお安いのに、ともするとそこいらのレストランよりおいしいのだった。


 千切りのキャベツの上。

 載せられた白色のポテトサラダを割いて分ける。


 ふと、その時、スマートフォンが鳴動した。


 通知機能。

 電話とかではない。

 見ればLINEに新着メッセージありとそこには出ていた。


 すかさず、箸を置いてロックを解除する。


「……誰からっすか?」


「なんでそれ、君に言う必要があるの?」


「最近、とみに森野さんがLINEを見る回数が増えたので。これはもしかして、アラフォー目前の幹部候補に、遅めの春がきたのではという噂が俺の中でもちきりなんすよ」


「でたらめもいいところだね。友達からだよ、高専時代の」


 嘘である。


 けろりとした顔をして言ったけれども嘘である。


 LINEを送って来たのは、友達は友達でも女友達。

 先日のボードゲームコンで知り合った同業女性――箒少女あんばーチャンこと加賀さんからだった。経験値先生の絵を待機アイコンにしているので、ぱっと見、高専時代のツレが悪ノリしているだけにしか見えないのが、ほんと助かっている。


 いや、意外とバレないものだね、こういうのって。


「ちょっと失礼、お花を摘みに」


「昼休みの便所使用率の高さを甘く見てませんか森野さん」


「小なら大丈夫でしょ」


 大丈夫、誤魔化せていると自分に言い聞かせて席を立つ。そのまま、社員食堂ちかくのトイレに向かうふりをして、僕は階段を下りて食堂のある建物から出た。

 周りに同僚の姿がないことを確認して、日陰の中でスマホの画面を見入る。


 スワイプしてメッセージを確認する。

 文章と一緒に、画像が送られてきていた。


 既視感はある。

 ただ、なんの画像かは分からない。

 なんかあれだ、ソシャゲのあれというのは分かる。


「すまないさんのおかげでこっちのすまないさんでました!! 二年越しです!! 触媒あざっす!! って、何?」


 触媒は分かる。

 古参の型月オタだから、そこのところはちゃんと把握している。

 けど、他のゲームのことは分からない。


 なに、こっちのすまないさんって。


 やたら男前な騎士っぽいのが浴衣を着ているけれど、これがこっちのすまないさんなの。全然すまないとかあやまりそうにないんだけれど。

 うぅん。反応に困る。


「よくわからないけれどおめでとう」


 そう返すと、すぐに既読が付いてスタンプが送り返されてくる。

 拝み倒しているのはまた違うソーシャルゲームのキャラクターであった。


 うん、ソシャゲのキャラというのは分かるんだけれど、なんのソシャゲかは分からないんだよね。残念ながら、僕はFGOだけで手いっぱいなので。


 どう返したものか。

 仕方ないので僕もスタンプで返す。

 富岡さんの名言を送ってあげると、ひぇっ、いい声とメッセージが返ってくる。


 音声入りのスタンプじゃないのだけれど、どうやら脳内補完したらしかった。


 まぁ、こんな感じである。

 基本ディープなゲーオタであり、アーチャーの中の人と富岡さんの中の人推しの加賀さんと、僕はこういうちょっとよくわからないやり取りをしていた。オタク特有の、なんかこう、フィーリングで会話する感じの奴である。


 いわゆるウェーイ系なんて言われる人たちも、フィーリングで会話したりするけれど、オタクもこういう感じで漫画のワンシーンを引用して会話したりするのだ。

 そういうい意味で、LINEのスタンプ文化というのは、とてもオタクに優しいものだなと思ったりする。


 一方で――。


「いまいち、加賀さんと距離が縮まっていない感じがするんだよな」


 なんか、相互にいろいろとアクションを取り合ってはいるのだ。

 こうして昼休みの隙間を縫って、彼女の方から連絡してくれたり。

 僕の方から、連絡を入れてみたり。


 なまじなりにも合コンで出会ったので、やっぱりそういうのした方がいいのかなと、お互いにかまうよなやり取りを、かれこれここ二週間近く続けていた。


 割とまめなのだろう。

 あるいは、ネット中毒者なのかもしれない。


 加賀さんは爆速で既読をつけてくれたし、忙しい合間を縫ってスタンプやメッセージを返してくれた。僕も、そんな彼女に粗相があっては申し訳ないと、自分にできる範囲で極力早くレスポンスを返すように努めていた。


 今日のこれだって、そのためである。

 里見の目をごまかすために、変な噂をこれ以上たてられないために、わざわざ食堂を抜け出してまでレスを返しにきているのだ。


 けれどもそれだけ。

 そこから何か発展がある訳じゃない。


 なんというか――。


「流れで連絡先を交換したけれど、僕たちって相性がよくないのかな」


 なんか、こう、付き合おうかとか、デートに行きませんかとか、そういう話の流れにならないのだ。


 二週間。

 これだけやり取りをしておいて、まったくそういう話が発生しないのだ。

 常にこう、なんていうか、ぐだぐだとした感じのやり取りになってしまうのだ。


 ある意味で、とても打ち解けている感じではある。

 それは間違いない。


 けれど、客観的に過去のメッセージを眺めたときに、男女の会話ですかこれって、思ってしまうのだ。オタク友達の会話という視点で見れば、なるほどこんなものかもと言う感じはするけれど、男と女としてのやり取りとしては、ちょっとふざけ過ぎじゃないという気がする。


 なんでこうなってしまうのだろう。

 男と女として関係がぎくしゃくしすぎじゃないだろうか。

 なんでそんなに関係がぎくしゃくしてしまうのだろうか。


 帰納的にそんなことを考えていくと、最終的に僕と加賀さんの相性がすこぶる悪いのではないか、なんて結論に至ってしまう。話していて、特にストレスは感じないし、楽しいのだけれど、男女としては致命的にときめかないのではないか、そんなことを思ってしまう。


 いやけど。


 LINEのやり取りの中だけで、ときめきを求めるというのも何か違うよな。

 やはり男らしく、僕の方から何かアプローチをかけてみるべきなのかもしれない。


 けど――。


「どうやって誘えばいいのか。なんて誘えばいいのか。分からないんだよなぁ」


 森野悠作。

 三十四歳。独身。

 これまで彼女が居たこともなし。


 もちろん、女性と話すことに抵抗感がある訳ではない。管理職めいた仕事もしているし、部下や協力社員さんに普通に女性の方もいるからそこはちゃんとできる。


 ともすると男ばかりの高専だが、僕の出身の学科は女性率が高かった。

 おかげで、変に免疫力がなかったりということもない。

 合コンでも、普通に女性と話すことはできる。付き合いで行ったキャバクラとかでも変な間を作ったりとかはしない。


 けれどもどうしてか、こういうことに今まで一度もなったことがないのだ。

 連絡先交換までこぎつけるところまで至ったことがないのだ。


 そう、そうなのだ。

 よくよく考えてみると、こんな風にプライベートで女性とやりとりするのって僕は初めてのこと。三十四歳になって、僕は初の試みに直面していた。


 彼女とか、気になる女性とか、そういう人にどうやってアプローチすればいいかわからない。


 その気になればできるだろう。

 そう思っていたのに、まったく言葉が出てこない。


 参る。


「これ、もしかすると、このまま自然消滅フラグもあり得るよね」


 つまらない男と思われて、そのまま連絡が来なくなったりしないだろうか。

 最近は、そんなことを考えてしまったりする。


 割と、間違っていない予想かもしれない。

 実際これだけやり取りをしていて、何も進展がなかったら、向こうも相当不安に思っているだろう。あるいは、そもそも最初から何も思っていないか。


 連絡先を交換し合っただけで、別にそういうい関係になったわけじゃない。

 踏み込むためにはどうしても、何かアクションをしなくてはいけなかった。


 どうしよう。

 どうすればいい。

 どうしたらいい。


 仕事では、三年目くらいに何をすればいいのか、どうすれば効率がいいのかが見えたものだ。けれど、そんな長い時間を、加賀さんが待ってくれるとは思えない。


 たぶん同年代。

 上ってことはないだろうけれど、彼女も結婚適齢期の女性だ。いい人を探しているのなら、きっともっとがつがつ来るだろうし、その辺りの見切りは割と早めにつけることだろう。仕事もできるような所が、なおのことそういう決断の速さみたいなものを感じさせてくれる。


 ぼやぼやしていると、簡単に捨てられる。


 一方で、そうは思うが、加賀さんのことを何も知らないのに、そんな行動に移ってしまっていいのだろうかと、冷静になる自分もいる。


 好きか、嫌いか判断しろと言われても困る。

 だってまだ彼女について僕は何も知らないのだ。


 ただ一つ。

 気になる女性であるということ、それだけは間違いない。


「……分からない。気になる女性にどうアプローチしたらいいのか。どうやって、関係を持っていったらいいのかが見えない」


 いざとなったらできると思っていることは、いざなってみるとできない。

 なんかそんな格言めいたことが頭を過った。


 ちょうど、あと一か月もしたらお盆休みである。

 弊社は、東海地区自動車業界の慣例に従い、親会社が組んだ独自カレンダーで動いているが、がっつりと九連休は取れる。


 その辺りで、何かこう、また二人で会って、話す機会でも設けようか。

 けど、いったいどうやって――。


 そんなことをLINEの画面をガン見しながら思いあぐねる。

 案外、僕は面倒くさい男なのかもしれない。


 そりゃこの年齢まで、彼女とかがいなかったのも仕方ないかな。


 自嘲をLINEが映っているスマホの画面に落とす。

 ちょうど、そんなタイミングだった。


「……メール?」


 僕が学生時代から使っている、個人使用のメールボックスに一通のメッセージが入った。知らないアドレスからのものである。


 少ない高専時代の友人と、一部の社会人になってからの友人しか知らないそこにメッセージが来ることはほとんどない。

 厳密には、各種サービスのログイン用メールとして利用していたりもするので、来ていない訳ではないのだが、基本的にはフィルタリング機能を使って即アーカイブしている。


 そのフィルタリングを外れたメールが届いたのだろうか。

 最近、何か新しいサービスを使った覚えはないのだけれどなと、不審に思いながらそれをタップしてみる。


 件名には――KADOKAWAがプロデュースする新感覚近未来型アナログゲームという、よくわからない件名が書かれていた。


 まぁ、KADOKAWAの文言がなければ、即削除のスパムメールだよね。

 開いて大丈夫かなと思いつつも、まぁ無害だろうと判断してそれを開いてみる。

 するとそこには――。


「今夏、KADOKAWAがVRゲーム業界に新しい風を巻き起こす。仮想現実とTRPGの融合。VRTRPGがリリースされます。あの有名タイトルのキャラクターになりきって、あるいはその世界観に浸って、自分だけのリアルな冒険を体験しません――か?」


 なんだこれ、という内容のものだった。


 けれども、なんとなく。


 これなんじゃないかなと思う、内容のものだった。

 

 キャッチーな始まりの文言に続いて、「本メールは、サービス開始に伴い提携を結んだボードゲームカフェ運営会社さまより、イベント通知メールの受信許可をいただいているお客様にお送りしているものです。」と、赤字で書かれていた。


 ここまで来ると、ちょっと運命を感じる。

 すぐに僕はLINEの画面に移動する。すると――。


「……メール届きましたか!!」


 開いていた画面には、既にそのメッセージが表示されていた。


 やっぱり。

 これは運命なのかもしれない。

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