二十一曲目:Eminem『Those Kinda Nights』

 今更気付きました。新作、出してたんですね。

 私が尊敬(とは少し違うかもしれませんが)しているラッパーの一人、エミネムの新作『Music To Be Murdered By』が発表されて、そろそろ一か月になります。

 いやはや、すごいアルバムが来たものですね。前作の『Kamikaze』の時も思いましたが、最近のエミネム先生は初期の頃のエネルギーが戻ってきたどころか、それを超えるポテンシャルを持っている様に思えます。前々作『Revival』の凡作っぷりが嘘の様です。

 不穏なSEで始まる今作は、Alfred Hitchcockの同名のアルバムから影響を受けているようで、そちらの方も一度聞いて来ましたが、それに関しては情報も集まらない(私が怠惰なだけです)ので、機会があれば、という事で。

 さて、今作にゲスト参加したアーティストは全作よりも豪華です。前作から引き続きのRoyce da 5'9"、先日薬物過剰摂取により無くなってしまったJuice Wrld、幾度もグラミーノミネート経験がありアルバムプロデュースでの縁もあるSkylar Grey、今年のグラミー賞にて見事R&Bアルバム賞を受賞したAnderson .Paak、以前にアルバム『No.6 Collaborations Project』でコラボしていたEd Sheeranなど、とんでもない人選です。

 内容もゲストの充実ぶりに見合うもので、かなり濃いアルバムでした。早速炎上もしていましたね、Ariana Grandeの件。個人的には、まあ少しやり過ぎかな、とは思いましたが、エミネムらしいと言えますし、そこまで反応するほどではないと感じました。エミネム自身、寄付もしてますしね。

 そんな裏話はさておき、この作品で私が最も気に入った曲は、Ed Sheeranがゲスト参加している『Those Kinda Nights』です。

 いやあ、Ed Sheeranのヴォーカルがいい味を出していますね。他のコラボ曲は結構ゲスト側の主張が激しいものばかりなのですが、この曲に至ってはエムのトラックと完全に親和しています。ばっちりです。

 シンプルで微妙に不気味なサウンドに乗るエムの切れの良いラップに、柔らかく儚いEd Sheeranの歌声、かなり良いコンビです。このコンビが常連とかしてくれると嬉しいです。

 歌詞については……まあ、中々下品な内容です。セクシーなストリッパーの尻に惹かれてナンパしたら酒瓶を投げつけられたとか、二件目のクラブで会った女性(Alexaが誰を差すのかは分かりません。もしかしたら有名人ではないのかも)と成り行きで車内での性交をするとか、そういった思い出(実話かは知りません。本人に聞いてください)の話です。

 ……なんだかRed Hot Chili Peppersの『Sir Psycho Sexy』を思い出しますね。あれも中々ひどい歌詞でした。

 それはさておき、今日はここまで。

 未だに世間を騒がせる人気ラッパーの、大物ミュージシャンとのコラボ曲。ぜひ一度聞いてみてほしいです。


















 

 ちなみに私のエミネム名曲十選はこんな感じ。

・Lose Yourself

・Cleanin' Out My Closet

・My Name Is

・Beautiful

・Those Kinda Nights

・Kamikaze

・Survival

・Without Me

・White America

・Guilty Conscience

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