六曲目:The Beatles『Michelle』

 今日の帰りにフラッと立ち寄ったコンビニで、ビートルズカラー(デザイン、と言うべきか?)のホットウィールを見かけたので、今回はこれで。

 さて、ビートルズと言えばThe Rolling Stones、The Who、The Kinksと並んでイギリス四大バンドなどと呼ばれています(私の記憶が正しければ)けど、その中でも飛び抜けて有名なバンドですね。60年代のシーンを牽引し、今日に至るまでその名を轟かせる偉大な集団です。

 昨年度はメンバーのポールマッカートニーが来日、その後もリンゴスターが来日していましたね。ポールは東京ドームでの講演(2018年11月1日)に行きまして、それはもうはしゃぎまくりました。かなり前列の方だったものですから、肉眼でもポールの表情がはっきり見えるんです。70歳を超えてもなお元気よく笑って演奏している姿は、こちらをとても元気づけてくれました。

『A Hard Day's Night』『Blackbird』『Live And Let Die』『Eleanor Rigby』と私の好きな曲もたっぷり、ウィングス時代の『Band On The Run』もやってくれて、とても嬉しかったです。ライブの終盤には『Let It Be』や『Hey Jude』を全員で大合唱! 皆でライトを照らして揺らしているのは、本当に美しいものでした。

 それはさておいて、今回の選曲についてです。

 ビートルズは活動期間が(クオリーメン時代を除く)十年もないにも拘らず、数々の名曲、名盤を発表してきました。『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』や『Revolver』、『Abbey Road』などは洋楽名盤ランキングでもトップテン常連の名作ですね。

 そんな彼らの作品の中で私が一番好きなアルバムはというと、実は『Rubber Soul』なんです。

 彼らの作品は前期と後期で作風が変わってきます。具体的に言えばストレートなロックンロールから、サイケデリックロックになっていくわけですね。

 その中に置いて『Rubber Soul』という作品は少々異色のアルバムです。何せ、彼らの作品群に置いて唯一フォークロック然としているのですから。

 そして私が何故この作品を最も好んでいるのかと言えば、全体の雰囲気が非常に穏やかで、心地よく聞けるから、と言うのが一つ。そして、各曲の完成度が非常に高く、ムラがない、と言うのがもう一つです。

 彼らの作品でよく評価されるものでも、所謂『捨て曲』に近いものは当然存在します。といっても、彼らの場合はそもそも他のバンドに比べて評価基準が高いので、それでも一般的に見れば良曲にはなる訳ですが。

 ですがこの『Rubber Soul』はそれが一切存在しない。各曲が個々に存在感を持ちながら、アルバムとしてのまとまりもある、まさに奇跡の作品なのです。

 さてこのアルバムにおいて、名曲と称される曲は多いです。ランキングトップを飾る事はないにしても、『ビートルズ名曲選』の様なランキングには必ずと言って良いほどランクインする曲が、沢山収録されています。『Norwegian Wood』『Nowhere Man』『In My Life』『If I Need Someone』などです。

 その中でも特に好きな曲が、タイトルにある通り『Michelle』です。

 何故かと言われれば、はっきりとは分かりません。ただ、とにかく好きなのです。

 あえて理由を付けるとすれば、このアルバムに置いて異質な曲である(私の持論ですが)からでしょうか。

 この名盤に収録されている曲は全て、フォークロックの様な穏やかな雰囲気を纏っています。比較的元気のある『Drive My Car』ですら他のアルバムのロックナンバーに比べると大人しいのです。そして、全曲通して比較的明るいメロディーを刻んでいます。唯一『Michelle』を除いては。

『Girl』はどうなんだというツッコミが入りそうですが、それは横に置いておきます。

 さてこの『Michelle』ですが、まず英詞でない(フランス語)部分があります。そして何よりも、メロディーが艶かしい。

 詰まる所、アルバムに馴染んでいながらも非常に異質な曲なのです。

 確かに彼らは、無名時代は英語ではない言語、具体的にはドイツ語で歌ったりもしていました。活動も主にドイツで行っていました。しかしそれもビートルズの名を持つ前の事。ファーストアルバムの『Please Please Me』を出してから、ドイツ語で歌ったり活動がドイツ中心になったりという事はなくなりました。

 そんな中での仏詞です。英語にはない妙な響きが頭の中に残ります。そこに艶かしい妖しいメロディーが絡み合えば、ほら。

 すっかり病みつきになってしまいます。他の曲がどれだけ良かろうと、どうしても『Michelle』ばかりが頭に残るのです。

 これは私だけなのでしょうか。もしそうだとすれば少し寂しい気もしますが……。

 さて、今回はこの辺りで打ち止めとしましょう。

 ポピュラー音楽史の伝説となった彼らの、中期の名曲。ぜひ一度聞いてみてほしいです。




 ちなみに私のビートルズ名曲十選はこんな感じ。

・Michelle

・Blackbird

・While My Guitar Gently Weeps

・I Want You (She's So Heavy)

・Eleanor Rigby

・A Hard Day's Night

・Being For The Benefit Of Mr. Kite!

・Helter Skelter

・Yellow Submarine

・Across The Universe








 今回も丁寧口調になってしまいました。もうこちらを標準にしてしまいましょうか……。


P.S 読者さんからの指摘を受け、一部修正させていただきました。

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