第12話 ring
振り続ける雨、河川はニュースの通り増水し荒れている。例の現場らしき場所にも、今にも届きそうな水位に達している。
ここに来たからって何が分かるのだろうか、びしょ濡れになりながら、現場についてようやく冷静さを取り戻した。せっかく来たからって現場付近まで近づいていくと、警官らしき人間に危険だからと呼び止められてしまった。
このあたりに落とし物をしたと言えば、犯人は現場に戻ると、変に嫌疑をかけられるのも嫌だったので、適当にニュースで見て、動画にとって配信すれば面白いと思ってなどと、動画配信者のようなフリをして早々に立ち去ろうとした。
警官もこの雨で河川氾濫の危険の為、注意を呼びかけているとの事で、近づかないようにと注意だけで特に詳しく調べられる事もなかった。
さっさと帰ろうと思った瞬間足を泥に捕まれ転んでしまった。
「うわっ、ドロドロだ..」
ふと足についた泥を落とそうと手で払っていると、硬い石のようなものに触れた。拾って確かめると金属...腕輪か...?
Mの腕の白い跡の事を思い出し、ひょっとしてと思い、そのまま持ち帰って今度Mに会った時に見せてやろうと思った。
そうだ、先程の警官にここで起こった殺人事件について少し聞いて見ることにした
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