第2話 Ghost note

昼食をとっている間に、外は厚い雲に覆われていた。ポツポツと雨が降り始める音が聞こえると思ったら、ザァーっという豪雨とともに、雷鳴が轟き始めた。


猫のエビチリが雷に怯え布団の中に潜り込んでいる、尻尾だけがフラフラと布団の外で揺れているのを見て、自分も眠くなってきた、布団の中に入るとエビチリは頭の方へと移動し始め、ネックピローのような形で、私の頭の上に綺麗に収まっていた。


〜♩ ♫〜♬♬


夢を見ていた


キャンパスに描いていた川の土手の上に立ち、歌を歌っていた。でもその姿は自分ではなく見知らぬ男だった。


年は20代ぐらいだろうか、前髪は目にかかっておりはっきりと表情は読み取れないが、きっと悲しい表情をしているに違いない、歌詞はよく聴き取れないが、悲しい歌だ....


滝のような雨がキャンパスを真っ白に流していく..あーせっかく描いた絵が、絵がぁーーー


ドゴォーンという地面を揺らすような雷の音でエビチリが驚き、私のお腹を踏み台にしたことで、ウグッとうめき声をあげながら夢から目が覚めた。


夢だよな...心配になりキャンパスから白い布を外して絵を確認する。










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