第7話 両親の君主制
どうして文化委員なんてものを選んだのだろうかと後悔している葉山 華恵です。バカです。9月に突入し、高校という高校が文化祭というバカ騒ぎの準備に取り掛かる時期である。私は珍しくもその取り締まりのようなものになってしまっている。こういうの苦手なんだよなぁ。私以外にももう一人いるので、殆どその子に頼んでいる。私は現在その子の紐ニートのようなものだ。要するに何もしていないのだ。だって、わかんないもん。
私の家庭は君主制のようなものである。両親が絶対主義なのだ。そんな両親にお願い事をこの前した。それは、金券のお金だ!どうしても欲しい。お金。でもこの前散髪で全部使ってしまったお小遣い。
「母上!父上!私にお恵みを!青春という名のお恵みを!」
「それで私たちに何かメリットはあるのかしら?」
「娘に青春という名の思い出を作ってあげられる!」
「……その場合私たちは損しているわね」
「なんでぇ!」
両親は意地悪である。
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