第4話 私よりもバカな奴
今から地下鉄に乗って学校に行こうと思っている系女子の葉山 華恵。今日は5分遅れている、自分自身が。うん、家から出る時間は普通だったけれど、歩く速度がいつもよりも遅かった。多分ローファーでの靴擦れが原因だな。ローファーを履くとなんだか自分「あ、JKだ」って自覚する。「自分高校生なんだなぁ」って思う。だから、ローファーを欠かさずに履いていく。単なるバカである。そう、私は自称バカであるし、本物の馬鹿なのだ。どうだ、参ったか。
とまぁ、自分でも馬鹿だと思う私が最近他人に馬鹿だなだと思ってしまったことがある。というかそういう人が今現在私の隣にいたりする。
「でねぇ、華恵」
知っての通り、例の熊である。最近コレのバカさ加減を思い知った感じである。私よりも相当のバカだ。どうしようもないバカである。どうしてそう思ったのか。話せば長くなる…ならないか…
それは、ある日のこと。例の熊は私に寄ってきた。こいつは私と一緒にいてなにが楽しいのか理解しがたいところがある。私はまともにこいつの相手をしたことはないのに。
「聞いて、華恵。私ずっと小さい頃から不思議に思っていたんだけどね」
なんだ、突然。昔の話など持ってきてまで何か話したいのか。…いや、こいつ今現在進行形使ったから違うか。
「実は、」
「………」
「魚って野菜じゃないの?」
「………は?」
こいつ、まじか。今私の目の前で「え?違うの?」とか騒いでいる奴は私をいつも馬鹿にしてくる子だぞ。実は私よりも相当なバカだったのか。
そして、今に至る。一応ちゃんと、野菜と魚の認識を改めさしたものの…
まさかそう来るとは…
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