カルセドニーダンジョン⑬


さっきはスライムに手こずったけど、今はシンシアさんやナユナのサポートしてもらって、魔物をどんどんと倒しています。

うん、すごく楽だ!

やっぱり、せっかくパーティを組んでるんだから、一人で倒しに行かないで皆の力を合わせて倒さないとね。(私は美味しいとこだけ持っていってるけどね)


そんな事を思いながら、私はシンシアさんの氷の魔法で動きを封じた、魔物達にどんどんとトドメを刺していった。


それにしても、こんなに倒したのに魔物達は光の泡になるだけで、アイテムドロップは今のところないんだよね。

もしかして、私って運が悪いのかな……


まぁ、ゴブリンに生まれ変わってる時点で運が悪いか……あれ、なんか涙が出てきたぞ……悲しくないのに……


私が仮面を取って涙を拭いてると


《りん、泣いてるの?》


《泣いてなんかいないよ。ただ汗が目に入ったから拭いてるだけだよ》


《そうか、りん、なんか辛い事があったら、オイラに言ってね》


どうやら、私はクロに心配をかけてしまったようだ。

よし、こんな事で泣かないために、絶対にこのダンジョンで進化するぞ!


そんな事を思いつつ、私は仮面をかぶった。


「りんさ~ん、そろそろ行きますよ」


とナユナに呼ばれたので私は駆け足でナユナ達の所に走って行った。


「りんさん、そんなに慌てて来なくても大丈夫ですよ」


「うん、そうよ。慌てなくても大丈夫よ」


「いや、二人を待たせたら悪いしね」


そんな訳で私達は相変わらず、魔物が出たらシンシアさんの魔法で足止めをしてもらって、トドメは私かナユナが刺した。

最初トドメの事でナユナは、躊躇してたけどずっと一緒のパーティなんだから、同じくらいのレベルになって欲しいしね。


まぁ、そんなこんなで、私達は魔物が出たら倒す、分かれ道があったらクロの棒倒しって事を繰り返してたら、見えてきました、地下6階に続く大広間が……


「さてと、ちょうど地下6階に続く大広間に着いたし今日はここで野宿をしようと思うんだけど、二人ともいいかしら」


「私も今日はここまででいいと思いますよ」


「わたしも賛成です」


今はダンジョンに居て時間の感覚が麻痺して何時か分からないけど、結構歩いたしね。

多分、今の時間は夕方か夜あたりだと思うしね。


「時間も、今見たら夕方だし夕飯を作るのにちょうどいい時間だわ」


おお、私の予感は当たったみたいだ、すごいぞ!私


「それじゃあ、私とナユナさんで夕飯を作るから、りん君は座って待っててね」


「はーい、夕飯楽しみに待ってますね」


本当は私も手伝いたいんだけど、野菜の皮むきもまともにやった事がない、私が手伝っても邪魔になるだけだしね。

ここは大人しくナユナが出してくれた、椅子に座って待ったるかね。


私が椅子に座って夕飯が出来るまで待ってようとした時に、突然大広間から、慌ただしい人の声が聞こえた……


「……リース、ユノス、もう少し頑張ってくれ、ネスト周りを警戒してくれ」


「……あぁ、わかったライノス」


どうやら他のパーティが地下6階から5階に上がって来たみたいだ、私は少し気になったので上がった来る、パーティを見るために階段に近づいて見たら


「くそ!鳥の魔物か!」


「なんだって!今加勢に入る!リースとユノスはそこで待っててくれ」


残念!……私は鳥の魔物じゃなくゴブリンでしたってそんな事よりも、このままだとこのパーティと戦闘になっちゃう。

早く誤解をとかないと。


「あの待ってください!私魔物じゃないです!」


私は両手を上げて敵意が無い事を証明した。


「うん?!確かによく見たら、仮面を付けてる子供か、すまない……驚かせてしまって」


そう言うと剣士の人が剣を収めてくれた、それに続き弓を構えてた人も弓を締まった。

だけど私って相変わらず子供に間違われるのね、やっぱり身長か!身長なのか!


「いえいえ、大丈夫です」


「それにしても、なんで子供の君がこんな所に一人で居るんだ?」


「えっと、人の声が聞こえたので、気になって一人でここに来たんですけど、ちゃんと仲間も居ますよ」


「そうなのか、図々しいお願いなんだが、すまないが君の仲間の所に連れて行ってもらえないだろうか」


「うーん……いいですよ」


ちょっと連れていくのに迷ったけど、このパーティって全滅寸前みたいだし、

後ろの二人なんか、動くのもやっとみたいな感じだしね。

こんなの見たら放っておけないよね。


「本当にすまない」



そんな訳で私は全滅寸前パーティをナユナとシンシアさんの所に連れていく事にした。

うーん、だけどナユナとシンシアさん受け入れてくれるかな……まぁ話した感じだと悪い人には見えないし、大丈夫だよね……

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