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ふぅーいいお湯だった!
結局、返り血を落としたから、お湯が汚れちゃったよ。
ナユナには、共同入浴所でお風呂に入ってもらおう。
「ナユナ、やっぱりお風呂のお湯汚れちゃった。ごめんね」
「いえいえ、それじゃあ私はあとで、共同入浴所で入ってきますね」
そんな事を私達が話してたら、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「は~い、どなたですか?」
「おきゃくさん、夕ご飯の用意ができたので下の食堂に来てください」
ナユナがドアを開けたら、ココナちゃんが食事準備が終わった事を知らせに来てくれた。
「ありかとうココナちゃん、それじゃあ、りんさん下に行きましょうか」
「そうだね、早く行かないとせっかくの食事が冷めちゃうもんね。呼びに来てくれてありがとうね、ココナちゃん」
「うん!おきゃくさんを案内をするのは私の仕事なんだ」
ココナちゃんは自慢げに話した、小さい頃って家のお手伝いをする時になんか自慢げにやっちゃうよね。
多分昔の私もそうだったかも、あまり覚えてないけどね。
「ここが食堂だよ!おとうさん!りん君とナユナさんを連れてきたよ」
食堂に入って見たら、何人かのお客さんと、あとさっきの3人組が居た。
あの血塗れの少年も、私と同じでお風呂に入ったからなんか、さっぱりした感じになってるな。
「おぉ、ココナありがとうな、さぁ、りん君とナユナさんこっちの席に座ってください」
とナックさんが端っこのテーブルに案内してくれた……端っこに案内してくれたって事は私が仮面を付けていることに配慮してくれたのかな、さすが冒険者専用宿屋って言っただけの事はあるな。
「ナックさん、ありがとうございます。素敵なお部屋をお借りしちゃって」
私はナックさんにお礼を言ったら
「いやいや、りん君とナユナさんには命を救って頂いたお礼ですよ、りん君達はしばらくこの街に滞在するんでしょう?」
「はい、しばらくは鉱山にいるオーク狩りをしようかと思ったます」
「それじゃあ、その間あの部屋に泊まってください」
とナックさんは言ってるけど、うーん、あの部屋って絶対1泊金貨1枚以上しそうだから、そんなに長居はできないな。
だったら、さっさとオークでレベルを上げて仮面ともおさらばしよう。
「はい、しばらくお世話になります。もしかしたら、長居してしまうかもしれないので、その時はあの部屋じゃなく、もう少し安いお風呂付きの部屋を貸してください、もちろんその時はお金を払います」
多分だけど、明日か明後日には進化できると思うんだよね、だって16匹倒せば進化レベルまでいくからね。
あっ!ナユナにお金の事相談してないのに勝手に言っちゃった……
私はナユナをチラッと見たら、ナユナ無言で頷いてくれた。
どうやら、OK見たいだ、ナユナありがとう。
「……それじゃあ、1週間あの部屋をお貸しします。そのあとは別の部屋を格安でお貸しします。それでどうでしょうか?」
「はい、それでお願いします。りんさんそれでいいですよね」
「うん、それでいいよ。それじゃあ、その間よろしくお願いしますね。ナックさん」
「はい、わかりました。長々と話してしまいましたね。料理が冷めるといけないので、どうぞお食べ下さい」
確かに、長々と話し込んでしまった。
せっかくあつあつで美味しそうな料理なんだから、冷めたらもったいないね。
それじゃあ、さっそくいただくかな……
「それじゃあ、ナックさん、ご飯いただきますね」
「はい、ごゆっくり食べてください」
私達はナックさんの作ってくれた料理を美味しくいただいた。
う~ん!このスープも優しい味がして美味しい、あとメインのお肉料理も香ばしくて美味しい!
はぁ~美味しかったけど、仮面を付けながら食べるのは相変わらず難しいや、今回も端っこの席でよかったよ。
うん!明日には進化しよう!鉱山にオークの巣があるらしいから、それを見つければ、すぐにレベル上がるだろうしね。
よし!頑張るぞー!
食後のお茶を飲んでいたら、ココナちゃんがこっちに来て
「ナユナさん、ナユナさんってオークを一瞬で倒したって本当?」
小さい頃ってなんでも知りたがるよね、ココナちゃんもそんなお年頃なんだね。
それに私もあと場に居なかったから、あの時何があったか知りたいからナユナに尋ねた。
「ナユナ、私も知りたいな。あの時居なかったから」
「えっとですね。大した事じゃないんですよ。最大火力の魔法でなんとか、倒せただけだったんですよ。あれで倒せなかったら魔力枯渇になってたので……危なかったです」
なるほど、だからあの時あんな大きい火柱が出たんだってナユナの火力スゴすぎるだろ!
私がちまちまクロを使って切り倒してたのにナユナは魔力枯渇はしたけど、一瞬でオークを倒せる火力があるのか、凄いな~と言う言葉しか出ないよ!
「ナユナさんって凄い魔法使いなんだね!」
「うんうん、ナユナは凄いよ!なんとナユナは空間魔法も使えるからね」
「そんな事ないですよ。わたしなんか、りんさんの方がもっと凄いんですよ。一人でオークを4匹倒したんですから」
「オークを4匹も凄いね!りん君は私と同じくらいなのに」
ええ!?私ってココナちゃんくらいの歳に見えてたのか!
そうか、よく坊主とか坊やって言われるけどココナちゃんと同じ位の歳だったら、そう言われるか。
「そんなに、凄くないよ。ちなみに話変わるけど、ココナちゃんはいくつなの?」
「この前、誕生日が来たから、今は8歳だよ!……りん君は?」
「……私は10歳だよ」
本当は17だけどね……あっでも、ゴブリンに生まれてからいくつなのか、わからないや、でもどうでもいいか
「私より2つも違うんだね。同じくらいかと思ったのに」
そんな話をしているとククルさんが来て
「ココナ、もう寝る時間だから寝なさい。りん君、ナユナさん、ごめんなさいね。ココナの話相手してもらちゃって」
「いえいえ、ココナちゃんとお話出来て楽しかったですよ」
「私も楽しかったです。それじゃあ、ココナちゃんおやすみ」
「う~ん、もう少しお話したかったんだけどな~それじゃあおやすみなさい、りん君、ナユナさん」
「おやすみなさい、ココナちゃん」
「それじゃあ、そろそろ私達も部屋に戻ろうか」
「そうですね」
こうして、私達も自分達の部屋に戻って行った。
◆◆◆
さてと部屋に戻ったし明日の相談でもするかな。
「ナユナ明日、朝一でギルドに行ってオークを買い取ってもらうんだよね」
「はい、馬車がオークに襲われた事を報告しないと行けないので、本当は今日報告したかったんですけど、馬車で移動したのとオークと戦闘した事で今日は疲れてしまったので……今日はお風呂に入らないで早く寝たいですね」
「そんなに疲れてるの……ヒール……これで少しは疲れ取れたと思うからお風呂だけは入ってきなよ」
「あれ!?なんか身体がすごく軽くなったし、眠気も疲れも取れてます。これなら!今からギルドに行っても大丈夫かも!!」
「いや、ギルドは明日にして今日はお風呂に入って、寝なよ」
「そうですね。それじゃあお風呂に行ってきますね!」
「うん、いってらっしゃい……」
うーん、私の
……まぁ、そんな事はいいとして、明日の事でも考えるか………
……ZZZ……
「ただいま……あれ?りんさん寝ちゃってる、うーん!それじゃあ私はまだ眠くないから、馬車で読んでた本の続きでも読もうかな……」
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