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私たちはシンシアさんオススメの食堂に来たのだが……
こういった場所だとファンタジー世界あるあるで、私みたいな見た目が怪しい奴は絶対に因縁つけられるから、用心しないとな。
もしこれで、仮面とフードが取れたら一発で討伐対象だからね、気をつけないと……
用心してた私だったんだが、食堂に着いたら
「ナユナちゃん、イノシシ茸狩ったんだって、さすが空間魔法持ちだね、また今度俺らと組まない?」
「そしたら、魔物狩りのあとが楽になるな~」
ナユナに厳つい顔のおっさん二人が話しかけてきた。
「「そうだな!がっはははー!!」」
「トーマさん、エジさん、せっかくお誘いして貰ったんですけど、すみません、今親戚の子を預かってるので、しばらくは誰とも組まない予定なんです」
「そうか、預かってる子ってそこの坊主か」
「はい、この子がわたしの預かってる。親戚の子なんです」
「坊主、名前はなんて言うんだ」
「りんです」
「りんか、いい名前だな!」
「よし!りん、ここの飯は美味いからな奢ってやるからな。いっぱい食べて大きくなれよ」
「えっはい、ありがとうございます」
「おい、トーマ、ナユナちゃんにも奢ってやれよ」
「うるせーエジ、もちろんナユナちゃんの分も奢るつもりだよ」
「ありがとうございます。トーマさん」
私たちにご飯を奢ってくれたのはトーマって言う名前らしい、いい人だな
「おばちゃん、そっちの2人に肉盛定食大盛り2人前お願い!へっへへーいいってことよ!」
「はいよ!」
因縁をつけられるかと思ったら、逆にご飯を奢ってもらえました。
トーマさん顔は怖いですがありがとうございました。
私たちはトーマさんとエジさんの席より少し離れた席に着いた。
「ナユナって本当にみんなに好かれてるだね」
「いえいえ、そんな事ないで……はい!そうですね」
そう、言えば私が気になってる事をご飯が来るまでナユナに聞いてみるか
「ナユナ、今まで聞かなかったけど、冒険者ギルドって階級とかあるの?」
「はい、ありますよ。S~Fまであります。ちなみにわたしはDランクです。さっき話した。トーマさんとエジさんはBランクなんですよ!凄いですよね~」
「いや私、冒険者の強さって、よく分からないから、出来れば詳しく説明してくれる」
「すみません、えっとですね……E~Fランクは見習いみたいな者なので討伐依頼は受けられません。なので街の中で、できる依頼や安全な場所でとれる薬草などを持ってきて買い取りをして貰うって感じですかね。Dランクからは討伐依頼ができるので私みたいに森とかで薬草を採取しながら、討伐依頼がある弱い魔物を狩って今日みたいに、ギルドで買い取ってもらう感じです」
「そうなんだ。あっでも、ナユナって駆け出しって言ってたけど、今Dランクだよね。あれってどう言う意味なの?」
私はナユナに疑問を投げかけた
「えっとですね。冒険者ギルドに登録をする時に自分の持ってるスキルを記載するんです。それで戦えるスキルを持ってたら、初めからDランクになるんです」
なるほどね~だから、ナユナはあの森に行ってたんだ。
ってあの森の魔物達って弱い分類に入るのか……あの魔物達に怯えてた私ってどんだけ弱かったんだ……まぁ、今もクロが居ないと弱いけどね
「そうなんだ。さっき話したトーマさんとエジさんはBランクって言ってたけどどのくらい強いの?」
「トーマさんとエジさんはAランクにもっとも近いBランクの人達なので、そうですね……わたしとりんさんが会った森のゴブリンを100匹くらいを簡単に倒してしまうくらいに強いですね」
100匹くらいを簡単に倒すって……確かナユナが3~4匹くらいならなんとか倒せるって言ってたけど、どんだけ強いんだあのおっさん達は、見た目はちょっと厳つい感じだけど、気のいいおっさんたちなのに強いのか、凄いな。
えっ!じゃあ、Sランクの人たちってどんだけ強いんだ!……ダメだ想像がつかない!
「Aランクくらいがそんなに強いなら、Sランクてどんだけ強いの?!」
「確か……ドラゴンを1人で簡単に倒すくらいって聞いた事があります「お待たせ!肉盛定食大盛り2人前!」」
そんな事を話していたら、食堂のおばさんが、さっきトーマさんが頼んでくれた料理を運んできてくれた。
「若いんだから、いっぱい食べなよ!」
と言ってくれたけど……テーブルの上には肉の山って言うよりステーキの山って感じだ!
どっちも肉だけど……私が想像してたのは、前世で食べた生姜焼き定食の大盛り版みたいな感じなのを想像してたんだけどな
これは肉盛定食って言うよりも、ステーキ盛り定食だ!
厚切りステーキ4枚もあるけど、これは食べきれるかなって思ってたら、ナユナの独り言が聴こえた……
「ちょっと多いけど、でも今日はたくさん歩いたし、このくらいは余裕かな……」
えっ!この世界って厚切りステーキ4枚でちょっと多いくらいなの!?
どう見ても、このステーキ1枚500gくらいあるよ!
でも奢ってもらった物だし残すのは悪いからなるべく残さないように食べないと……
「それじゃあ、りんさん食べましょうか」
「うん、そうだね……あっ!トーマさんありがとうございます!」
「礼なんかいいから、沢山食べな!たりなかったら、追加してやるから!」
「いや……多分これでお腹いっぱいになると思うので大丈夫です……」
「おう!わかった!冷めないうちに早く食べちゃいな!」
私は頷いてステーキの山に挑むのであった……
「それじゃあ、いただきます!」
「いただきます」
ステーキを切って口に運ぼうとしたら……
しまった!仮面を外さないとご飯が食べられないじゃないか、ナユナもそれに気づいたのか
「りんさん、この席は壁側なので、少し仮面をずらして食べれば誰も気がつきませんよ。それに、今この食堂に居るのはわたしたちとトーマさんとエジさんだけですから大丈夫ですよ」
そうか、今私はトーマさんとエジさんに背を見せてるように座ってるから、仮面をずらして食べても大丈夫なんだ!
「よし、それじゃあ誰かがこっちに来たら教えてね」
「はい、それじゃあ食べましょうか」
よし!少し仮面をずらして食べるか……そして私はステーキを口に入れた……
美味い!!見た目筋がたくさんあって食べにくい肉かと思ったけど、食べてみたら、柔らかくて口の中で溶ける感じのお肉だ!!前世のお店で食べたら、
多分私の1年間のお小遣いくらいの値段になるかも、よし!これならこの量ぺろりと平らげそうだ!!
「ナユナ、このお肉美味しいね~」
「りんさん、これイノシシ茸のお肉ですよ、結構高いんですよね……トーマさんすごく奮発してくれたな……あとでもう一度お礼言わないと……」
なんと!このお肉はあのイノシシ茸のお肉だったのか茸の部分も美味しかったけど、お肉も美味しいだな……そしてやっぱりこの世界でもお高いお肉類だったんだ!!
ナユナも言ってたけど、食べ終わったらお礼を言おうっと!
「ふ~お腹いっぱいだよ。ちょっとしばらく動けないや」
「わたしもです」
そんな事を言ってたら、カランコロンと入り口のベルが鳴ってしばらくしたら、食堂に新しいお客さんが来た。
それにしてもよくあの量がこのお腹に入ったな~そして、ナユナも意外に食いしん坊キャラかも
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