第26話 例えばの話。

私は「例えば〜だったらどうする?」といった

話をするのが、かなり好きでした。


特に、真夜中恋人にするのが好きでした。

でも、私のそれには終わりがないので

「鎮まれ〜」とお祈りされて

仕方なく終わるパターンさえありました(笑)


そんな楽しい(?)例え話もあるのですが、

私個人の中で考える「例えば」もあります。


その中の1つ。

「例えば過去に戻ってやり直せるとしたら、

どこからやり直す?」

という事。


単なる例え話で、実際に戻れる訳では無いのに

私はこのことについて何度も何度も考えてきました。(もはや難題になっています)


でも、答えはいつも同じ。


どこに戻っても変われない。



私はすっとこどっこいな部分だけではなく、

本当にあれこれと間違いだらけの

ダメダメな人生を送ってきているので、

あの前に戻れたらいいかも!

いやいや!それよりずっと前なら何とかなるかも!

と戻る地点を色々と考えたのですが、

結局どの地点に戻っても、

ダメだこりゃーに辿り着くのです。


どこからやり直してもやり直せない。



息子を産むまでは

特にそんな事を思っていました。



けれど、息子を産んだ後に

この「問題」を考えると

それは複雑になったような、

とっても単純になったような。


だって、どこかでやり直してしまったら

息子に会えない。


じゃあ、せめてあの部分を消して…

いやいや、あれがあったから今こうしている

きっかけになっているのかもしれないし…


となって、

結局息子に会えない人生は嫌なので、

どこに戻っても仕方ない。


今この時間は、今までのダメダメなことを全て含んで繋がっているのだから。

それには何かしらの意味があって

息子まで辿り着いたのだから、と。


それまでは、どこに戻ったって私でしかいれない

悲観的な意味での「どこに戻ってもダメだ」

だったのが、


息子と会うためには、

「どこかへ戻っちゃいけない」

に変わりました。

それでもまだ考える時はあるんですけどね。



私の場合はそれが息子でしたが、

とても大切な人がいる人。

もしくは、今の現状をとても大事に思えている。


そのどれでもやっぱり私なら、

同じ様に思うんじゃないかなという気がします。




……って単なる、

自分の中での例え話で何年もこんなことを

考えている私、大丈夫か?という話なのですが(笑)


でも、私がいつも思っている

「自分からは逃れられない」はここから

きているのです。


だったら、自分を受け入れるしかないに変わったという訳です。



あー、でもこんな例えばかり考えている訳ではないですよ。


もし、もし目が覚めたときサンドウィッチになっていたらどうする!?

というまるでカフカの「変身」みたいな例えやら、


もし、私が性転換したいって言ったらどうする?


とか突拍子のないことの方が多い(笑)


私が急にパッと消えてしまったら…とか。


あー、これが1番面倒くさいの極み(笑)


こんな難儀な面倒な例え話に付き合ってくれるのは、いつの時も恋人だけでした。


今?

今は私が言わなくなりました。

人に迷惑をかけぬよう自問自答で終わらせています(笑)


ほんの少し大人になったのかなー。





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