第325話晩餐会と男子部屋会

城へ戻るとパルドデア国王子3人とダミアン皇太子にエリザベスさんと全員で御出迎えしてくれた。


「最高でしたよ!」

もう、ハグしそうな勢いのアルマーニ王子。カインの手をしっかりと握って嬉しそう。

それを見ているエリザベスさんはもっと嬉しそうだ。


「こちらこそありがとうございました。晩餐会が楽しみですね。」

王子がゆっくり時間まで寛いで下さい。と笑顔。

時間まで客間や部屋で寛ぐ事になった。


「疲れたわねー。精神的にきたわ。」

部屋に入るなりキャサリンがベッドに突っ伏した。

「同感!!」

私もベッドに突っ込む。

「同感です!」

エミリアまで。


「楽しかったけど。本当に疲れた。」

「寝たら起きれるかしら?」

「でも、うたた寝したいです。」

目覚ましセットして。昼寝・・・。


本当に疲れきっていた。


「ルナリー。目覚まし鳴ったわよ。」

キャサリンに起こされてガバッと起きた。

「やべー。爆睡してた。」

エミリアももう起きていてクスクスと笑っていた。

「着替えましょ。」

「ちょっとましなワンピースで良いよな?」

私もワンピースよ?とキャサリンとエミリアもそう言う。

ドレスは本当に面倒くさい。


着替えて出ると男子部屋からもゾロゾロと皆が出て来る所だった。


「皆、お昼寝してましたよ。」

王子もちょっと寝起き顔。ルイスは大あくび。


晩餐会会場に入ると皆さん嬉しそうに待っていた。

「本日はありがとうございました。」

お互いにお礼のご挨拶。


晩餐会のメニューは本日はイタリアン系フルコース。

寝起きだがお腹めっちゃすいていた。


「今日の新曲、どれも素晴らしかったです!」

アンドレ王子が徐に話を始めた。


「カイン様の昴!!そしてifは衝撃的でしたよ!!」

アルマーニ王子は嬉しそうにカインを褒めまくる。


「クライス様とケビン様の御登場に感動しましたー!」

感動というより幸せ・・・。と言う顔なエリザベスさん。


褒められまくって私達も照れる。

本当にファンって有難い。


「次のレコード楽しみにしてるよ。」

ダミアン皇太子がそう言うと王子が1番嬉しそうだった。

仲良しになったなあとしみじみ思う。


「本当に!レコード私達も楽しみにしてますからね!!」

パルドデア国王子達も是非!と訴える。


レコーディングも考えなきゃなあ。


会話は盛り上がりまくって3時間くらい話まくった。

ダミアン皇太子もパルドデア国王子達とかなり仲良くなったしお互いの国交が安泰って言うのは本当に嬉しいものだ。



晩餐会解散後。


ダミアン皇太子は男子部屋にお泊まり。

「楽しんで下さいね。」

「うん。まあね。エリザベス。倒れないようにね。」

嬉しそうなエリザベスさんに複雑そうな顔でダミアン皇太子はエリザベスさんを見送った。


・・・・・・・・・・・・


何かドキドキするなあ。友達と同じ部屋に泊まるとか無かったし。


「ダミアン。隣のベッドにどうぞ。」

ジェファーソンにそう言われて彼の隣のベッドに腰掛ける。


男子会?何を話すのか?


「風呂行こうか!」

ルイスがそう言って大浴場に分かれて何時も入るらしい。

風呂?!一緒にとか。そうか。友達だからな!!


ルイスとジェファーソンとカインとジョージとお風呂へ。

クライスとケビンは部屋風呂に入るそうだ。

確かに全員で入るには流石に手狭だもんなあ。


何時も部屋風呂なのでボードウェン城の初めての大浴場。

おお。結構広い。


「凄いね。皆でお風呂って初めてだよ。」

「楽しいですよ。何時もそうしてます。」

ジェファーソンも躊躇なく脱ぎ出したし。僕も脱ごう。

湯船は皆で浸かれる大きさで見た瞬間からワクワクした。



・・・・・・・・・・・・


「クライスも部屋風呂で良かったの?」

「うん。だってケビンと一緒に居たいし。」

僕とクライスは部屋風呂。


何か改めて2人っきりって照れるな。

「先にケビン入って良いよ。」

「ありがと。」


早めに上がってクライスと話したいなあ。


シャワーを浴びながら何時かはクライスとキスとかもするんだよなあ。何て考えていたら勝手に赤面してしまう。


風呂上がるとクライスが笑顔で待っていた。

「風呂上がりのケビン・・。可愛い。」

「・・・。照れる。」

お互いクスクス笑いながら今度はクライスがお風呂。

コンサートも成功、次は文化祭か。

僕も文化祭コンサートは出るべきなのかなあ?

その後はクリスマスミサだろ。結構、忙しいなあ。


今後の予定を考えていたらクライスが風呂から上がって来た。


「そろそろ、皆上がってくるかな?」

「かもね。」

でも、クライスは僕の隣に座ってきた。


「ゆっくりさ。今度、家においでよ。」

「ケビンの家に?」

うん。ちょっと他ではイチャイチャは恥ずかしいしと言うとクライスは嬉しそうに頷いた。

何かニヤけそう。

そう思っていたらルイスが帰ってきた。相変わらず早風呂だ。


「おー。仲良くしてるなあ。良かった。」

「まーねー。」

笑顔で返す。特に冷やかしもしないこのメンバーって何かやっぱり良いなと改めて思えた。


「良い湯でした!」

皆もゾロゾロと帰ってきた。


昼寝もしたので男子トーク開始だ。


「ねえ。ジェファーソンとキャサリンってどこまでしてるの?」

ダミアンが聞いてきた。

何か男子トークらしいな。


「キスまでですよ?ダミアンもでしょ?王族ですからね!」

ジェファーソンがそう言うと


「えーと。まだしてない・・・。」

これは意外だったな。


それからはジェファーソンとルイスのキス講座みたいになってダミアンは真剣に聞いていた。


「シチュエーションか。上手く出来るんだろうか・・。」

「出来ますよ!頑張って!」


男子部屋トークで夜は更けていく。

いつの間にやらジョージが寝てカインもクライスも寝てしまっていた。


最終的には僕も。

ジェファーソンは今までの蟠りが嘘の様に本当に楽しそうにダミアンと語り明かしていた様だ。


今日は本当に色々あったなあ。

結果的に上手く行ってよかった。


隣りのベッドのクライスの寝顔が可愛い。

おやすみなさい。

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