第261話キャサリンの膝枕

ボードウェン国へ着いたのは18時頃だった。


我儘言ってみようかな。


「キャサリン、ちょっとだけ。城へ寄って行かないか?」




そう言うとキャサリンは笑顔で頷いた。




簡単に帰国の知らせを済ませて部屋へ。




「キャサリン!」


ぎゅうっと抱き締める。やっぱり癒される。




「ジェファーソン、本当にお疲れ様!」


キャサリンに言われると益々癒される。




「座ろうか。」


ソファへ腰掛ける。キャサリンが横に座り


「今日もどうぞ!」


と膝をぽんぽんと叩く。




「ありがとう。」


最高の癒し膝枕。




「ラジオ、上手く行くと良いですね。それにしても他所の国は何かと問題ありますねぇ。」


「兄弟があれだと大変だよね。」


つくづく兄上がまともで良かったと思う。


動物には見境ないけど。。




「男の子を何人も産んだらやっぱり大変なのかしら。」


キャサリンがうーん?と考えている。


世継ぎ問題とかね。兄上達が王子を産まなかったら僕達の子供が世継ぎになるのか。




「キャサリン!」


何かもう結婚したような気分になる会話にちょっと嬉しくなる。


起き上がってキス。




「早く結婚したい。」


キャサリンの頬を優しく撫でる。




「ねえ?我儘言っても良い?」


キャサリンが僕の目を真っ直ぐに見詰める。




「いいよ。何でも聞く。」


優しく頭を撫でる。




「ルナリーに嫌がられなかったら一緒に結婚式挙げたいです!」


キャサリンからの思わぬ一言。




「賛成!!僕らとルイスとルナリーとだね!」


4人で式を挙げるなんて発想なかったし反対されるかもしれないけれど。


楽しいだろうなあ!




「良かった。反対されたら諦めるけど一応、私のやりたい事!」


「僕もそれはやりたい事だよ!父上達にも相談しておこうかな。」




結婚式が2倍楽しくなるだろうな!


皆も参加1回で済むし。合理的!




そんな話をしていたら直ぐに小一時間経ってしまった。


名残惜しい。




「キャサリン。もう1回。」


抱きしめて優しくキス。




ダメだ。1回じゃ足りない。


もう一度。


激しくそして優しく。




キャサリンの頬がほの赤く染まり可愛い。




「キャサリン。可愛い。」


そう言うと益々照れてポっとなる。可愛い。




余り長居はさせられないのが残念だ。




「また明日ね!」


「うん。また明日!」


キャサリンを車まで見送る。




あー!幸せ!


ラジオ放送も早く始めたいし、次のレコードも作らないとなー。


やる事沢山。でも不思議と楽しみで仕方ない。

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