第211話前世対談(ミサ曲を決めるだけ)
「では、ミサコンサート曲決め前世対談を行ないます。」
会長、ルイス、キャサリン、大司教さんに私。
大司教さんのレパートリーの多さが今回も役に立ちそう。
教会の客間で対談。確実に私とルイスは役に立たないだろう。
「クリスマスまたは冬の曲でも可能。」
会長が議長を務める。
冬の曲でも良いのか。
「北の宿から!後、越冬つばめ!」
「ルナリー。。うん。それは却下だ。」
うーん。やはり演歌は却下か。ルイスが横でヒュールリー♪と歌ってくれている。
「はーい!恋人がサンタクロースは?」
ルイスが思い出した様に言った。
「あー。ユーミンだね。OKメモしておこう。」
会長がノートに書き込む。
「クリスマスソングって恋愛一色に感じるのよね。」
キャサリンが果たしてクリスマスミサコンサートで大丈夫かと思うと言っている。
「クリスマスミサだけは信者数が増えますからねー。去年の選曲は良かったと思います。」
「本当は弾けた曲をバーンと歌わせたい!!」
大司教さんも腕組みして悩んでいる。
「去年は何でも良いって言ったのにー。」
確か言ってたよね?
「更にファン獲得したいと言う気持ちがね。。起きませんか?」
やはり野心家だなあ。
「まあ、良く聞く曲をあげるなら。恋人たちのクリスマス?とか、ラストクリスマスとか?」
会長が取り敢えずマライア・キャリーとWAMとメモを取っている。
「歌詞がマライアの曲は無理かな。名曲なんですがまだこの国には刺激が強いかと。。」
大司教さんが歌詞の内容が貴方がいれば他に何も要らないわ的な歌詞だと説明してくれた。
「おばちゃん、おじちゃんウケが悪そうな歌詞なんだな。」
私がそう言うと大司教さんは笑いながらそうそうと言っている。
「ラストクリスマスは失恋の歌ですよね?」
キャサリンが会長に尋ねると会長は頷いていた。
「ラストクリスマスより山下〇郎の方が失恋系では良くないかな?男性ユニットが歌ったら結構良いかも?」
大司教さんが思い出した様に言った。
「あー!クリスマスイブなら私も知ってるぞ!」
「俺も。流行ったよなあ!」
懐かしい名曲だ。
「なるほどクリスマスイブか!男性ユニット向けで御令嬢が喜びそうですね。これは有りだな。」
会長が有力候補とメモ。
「失恋ソング1曲と楽しい系1曲にしたら良いかな。」
会長はお悩みモードでペンをクルクルさせ出した。
「クリスマスってリア充爆発しろとか思ってたのよね。」
キャサリンがボソリと呟く。
怖いって!!
「その気持ち解るなあ。僕も仕事しながらそう思っていた。」
会長が頷く。
「病んデレラだったんですねぇ。私もクリスマスも接待でしたけどね。」
病ん?まあ良いや。皆、前世のクリスマスは良い思い出が無いのかもしれない。
「クリスマスって何してたっけ?」
「多分、どっか走りに行ってたよな?」
ルイスと私は多分、暴走か喧嘩だろう。特別な記憶が無い。
「困ったわね。恋愛か失恋かの2択のクリスマスソングしか思い出せないわ。」
キャサリンが頭を抱える。
会長が回していたペンをピタリと止めて
「クーリスマスが今年もやーってくるー!」
と歌い出した。
大司教さんとキャサリンが会長を見て
「それだー!!」
と叫んだ。
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