第210話編み編みしよう!
我が家にてキャサリンと編み物中!
サンタ衣装を作る時に採寸していたので王子のサイズは解るし勿論、ルイスのサイズもバッチリだ。
「かぎ針って慣れると早いのね。」
「だろ?棒針より私はかぎ針派なんだよな。」
編み編み。
「私、セーターはやはり厳しいからベストにするわ。袖まで間に合う自信が無い!」
「そうだな。確かに難しいもんなあ。ベストでもめっちゃ喜ぶと思うよ。」
キャサリンは初めてなのに上手い。結構、器用だ。
「何でこんなに裁縫とか得意なの?前世で刺繍とかしてたって言ってたけどさあ。半端ないよね。」
「あー。ばあちゃんに習った。殆ど母親とは暮らしてなくてね。ばあちゃん亡くなってからだな。夜の仕事で母親も家に居なかったから自分も夜遊びして非行に走ったの。」
キャサリンは手を止めてルナリーも大変だったんだね。としみじみと言った。
「非行は自分勝手に始めた事だし。悪い友達が出来てそのまま暴走族に入っちまったもんなあ。親には悪い事したと思うよ。でも、おかげでコウジに会えたし。」
今のルイスにも会えたし。それだけは本当に良かった。
「ルイスの事本当に好きなんだねえ。」
「そりゃなあ。キャサリンが王子好きなのと一緒だよ。」
お互いちょっと照れ笑い。
「本当にジェファーソンやお金持ちへのプレゼントって難しいわよね。」
「キャサリンでもそう思うのか。何でも持ってるからなあ。」
発想で勝負しないと本当に何を贈ると良いのか不明。。
「アクセサリーとかオートクチュールとかが主流なんだけど。」
「高いよな。」
キャサリンもうんうんと頷く。
「それに芸がないわよね。」
「気持ちを込めたら安物でも喜んでくれる!」
「下手でも大丈夫かなー。まあまあだと思うのよね!」
「いや?上手いと思うよ。結構慣れないと目を落としたりするもんだけど正確に編めてるじゃん。」
編むスピードは慣れたらもっと早くなるしクリスマスには間に合うんじゃないかな。
「ねえ?あれからルナリーとルイスってしてないの?」
キャサリンが手を止めてまじまじと聞いてくる。
「何を?」
「エッチ。。」
あー。してないなあ。約束は守っている。
「ごめんね。ジェファーソンが何か暴走しちゃったからさあ。」
「あはは。王子と言えども男だって事だよなあ。」
キャサリンは大きく溜息をつく。
「何か想像がつかなくて。2次元と3次元じゃ違うんだなあって改めて思うわ。」
「プッ!あはははは。もう!今更かよ。」
そろそろ覚悟しとけと言うと卒業までには何とかとキャサリンが答える。
「私、心臓持つかしら。。」
キスでも今だにドキドキなのよ!と想像したのか顔が赤い。
「かなりドキドキはするなあ。でも大丈夫だって。」
私もキスでもドキドキするぞ。
「きっとお互いドキドキしてるよ。好き同士だからな。」
「うん。」
さあ、編み物進めるぞ!
キャサリンは微笑むとまた集中して編み出した。
キャサリンから手編み何て貰ったら王子が暴走しないか心配だがそれを言うと躊躇しそうだから止めておこう。
それはルイスもだけどな。。
クリスマスまでもう少し。
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