第194話文化祭コンサート!②
さあ、歌おうか?クライスに目配せする。
会場が静まらない中クライスがマイク片手に歌い出す。
クライスの美声と皆のハモリに声援が手拍子に変わる。
良い感じに交互に歌えているな。
短期間で流石ハイスペック。
この曲、本当に切ない男心を歌っていてメロディーも良くて。
クライスにこんなセリフ言われたーい!!って思う。僕の好きな曲の1つだった。
PVも何となく覚えているのでちょっと似た感じで演出もしてみた。
会場の中心辺りを指さしてウインク!
キャーーー!!!ケビン様ーー!と言う声と共に令嬢数人が倒れる。
あっ。やってしまった。
何という破壊力!!ヤバい。楽しい。
そのうちジャ〇ーズ辺りの曲をと思っていたが瀕死者が出るんじゃないだろうか。
選曲には気を付けなければ。
あっクライスの笑顔でまた倒れた。
カインの流し目でも倒れた。。
歌い終わって
「ありがとうー!!倒れた子達大丈夫?!」
僕が声をかけるとキャーーー!!!とまた叫ぶ!
もう。皆、喉やられるよ。声楽科も居るだろうに。
でも、これも計算だけどね。
ルナリー達が舞台に戻ってきて再び9人で再開。
残りは島唄とJupiter。
アンコールに乾杯を歌いコンサートは鳴り止まない拍手喝采で終了した。
「鳴り止まないねぇ。」
「困りましたね。」
「会長、ワザとウインクしたでしょ?!!」
クライスに問い詰められて素直に頷いた。
「やったら上手く行ったよ?」
ニヤっと笑うと何故か不満そう。
「沢山、令嬢倒れてましたねぇ。」
うんうん。全員、誰かしら倒してました。
破壊力が皆、凄かった。
「挨拶しましょうか?」
コンサートでも挨拶会したので望んでいるのかも知れませんよ?とジェファーソンが言うので再び舞台へ上がった。
「今日は皆さんありがとう!!」
登場に歓声が湧き上がる。
「文化祭皆さん楽しんでますかー?」
キャーキャーーー!!!
「楽しそうで良かった!」
会場の皆と話すのも結構楽しい。
市民ホールのコンサートに来てくれた人いたら手上げてー?!
とか聞いてみたり。
1番好きな曲はー?等も聞いたがなかなかバラバラだった。
「じゃあ、コンサートの割り当て時間が大幅に過ぎているのでノネット・クライムコンサートは終了しまーす!」
残念過ぎる声も沢山聞こえたが無事終了!!
結局10分も延長してしまったが生徒達は漸く満足してくれた様だ。
「お疲れ様でした!」
「コンサートはこのくらいが楽だねー。」
うんうん。
国立音楽ホールでやる事になったら18曲くらいは用意する事になるよね。もっとユニット曲増やすかな。
文化祭ももうすぐ終了。僕の最後の文化祭がこんな形になるとは入学した時は思わなかったな。
自分にアイドル願望がちょっとあった事にも驚いたし。
悪くない。寧ろ良いなあとしみじみ思いながら皆とレッスンルームに向かった。
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