第133話プラゲ語を習おう!
朝も鍋でご飯を炊く。
料理人にも教えながら炊いた。私は塩むすびを握りキャサリンが卵焼きを焼いてくれた。料理に対するアイデアが出ないっす。
『これじゃ!朝飯はこのくらいの物で調度良い。』
『塩むすびは良いですね。漬物と味噌汁があれば最高なんだけど。』
とちょっと贅沢なことを言いながらも美味しいと頂いてくれた。
朝食後に早速プラゲ語勉強会開始。
客室に15人掛けの大きなテーブルが置かれ椅子が並べられて私達は好きな席に座る。上座には徳川さんと夏目さんに座って貰った。
「先ずは隣の人の自己紹介をして下さい。自分の自己紹介はもう覚えてますよね?これでレベルを見ます。」
はい!時計回りに自己紹介!と言われ、考える間もなく夏目さんの隣に居た王子が当てられた。
他人の自己紹介とは考えたなあ。
えっと。王子は少し焦りながら
『この人はフラーム・キャサリンです。、、、私の嫁になる人です。齢16。。 』
頭が真っ白になったのか言葉が詰まってしまった。
嫁と言う言葉にキャサリンが照れているがそこは落ち着けと突っ込みたくなった。
はい!次!
夏目さんに言われキャサリンが慌てて立ち上がった。
『えーと。彼はレイノース・カインです。私と同じアリア学院に通って居ます。うーんと。彼のお父様は弁護士をされています。』
キャサリン、サラッと答え過ぎな気がするがセーフかなあ。
はい!次!
カインは結構狼狽えていた。
『あー。ジョージ、、。これはアンダーソン・ジョージです。友達です。優しいです。』
カインは悔しそうに座った。
はい!次!
スパルタは続く。
『え。えと。こやつの名はフォワード・ケビン。学校の偉い人です!』
会長。まあ、偉いけれど。
はい!次!
さあ、どうするかなーという感じで会長が立ち上がった。
『彼の名前はバートリー・クライスです。プラゲ国で言うなら藩主の世継ぎです。彼は歌が上手いです。』
財閥は藩主かあ。考えたなあ。
はい!次!
『この人はウェールズ・ルナリーです。強いです!』
クライス。強いって何だよ。。
はい!次!
何て言おうかなあ。
『彼はマッケンジー・ルイスです。私の許婚です。バートリーさんと同じ藩主の世継ぎです。』
こんな感じかなあ。
はい!次!
ルイスも悩みながら立ち上がった。
『彼女はブラウン・エミリアです。フルートと言う笛の楽器を吹きます。』
簡単に済ませて座った。
はい!最後です!
エミリアは緊張しながら
『彼はボードウェン・ジェファーソン。殿です。偉い人です!』
間違いではを無い気がする。
夏目さんと徳川さんはなるほどと頷きながら
『全然解っていない訳では無さそうですね。会話形式で少し話せますかね。私が下手な方受け持ちますね。』
下手な方って言ってますね。
「ではグループ分けます。レイノースさん、アンダーソンさん、ブラウンさん、ボードウェンさんは私と話しましょう。」
思った通りに分かれてしまった。
『主らはこっちじゃ。』
徳川さんグループで集まって会話する事になった。
会長は質問する気満々な様だ。
『皆には言うなよ。お前達は夏目が割りと上手く話せていると判断した。』
徳川さんは早速暴露しながら何の会話をするかのお?
と言い出したので取り敢えずプラゲ語の冊子を渡した。
『パルドデアか。こんな物を作って居ったとはな。』
徳川さんはペラペラと冊子を捲る。
『この冊子から覚えた方が良いものと間違い等が有れば教えて下さい!』
会長がお願いした。
意味は全て解る冊子だが使わない言葉も有りそうだ。
『一人称か。確かに沢山有るが聞き取れれば良い。使うのは私、儂、俺くらいで良かろう。拙者は武士は使うのだが主らのは武士では無いからな。』
難しいであろうなあと言いながら二人称も読みながら何と教えるかといった困った顔をしていた。
『うーん。貴方で良かろう。他は武士に使うとなると面倒な事になったりする。』
徳川さんは首を捻りながら
『自分より位が下か上か解らないと使えない場合がある?と言えば解るか?』
『武士は面倒臭い。儂の様に他国へ出向く武士は居ないので他国の事情を知らぬ!己の位より下の者から生意気な言葉を使われると切り掛るから気を付けよ。』
と物騒な事を言われた。
時代劇あるあるだなあ。
「で、解ったか?」
と言われ何となく解りましたと答えた。
教えると言うより徳川さんは雑談に近い。でも内情が解って来て有難い。
『そう言う儂も人斬りした事あるしなあ。武士で藩主だが遊びが過ぎてなあ。暫くの間、総理管轄へ職を回されたのじゃ。』
と笑いながら申された。
徳川さんは国では結構やんちゃらしい。
『徳川さんの事はやはり殿と呼んだ方が良いのですか? 』
私がそう聞くと
『プラゲ国以外では適当で構わぬ。プラゲ国で会った時は徳川殿で頼む。何せ面倒臭い仕来りなのじゃ。』
と頷きながら申された。
『はい!質問です!将軍の名前と総理大臣の名前を教えて下さい!』
会長が手を挙げた。
ああ。知っておいた方が良いなと笑顔で教えてくれた。
『将軍は徳川吉宗殿、総理大臣は伊藤博文様じゃ。天皇陛下は陛下若しくは天皇陛下とお呼びするのが礼儀である。』
プラネットゲーム制作者は暴れん坊将軍ファンか。会長はボードウェン語でボソッと呟いた。
伊藤博文さんは納得だな。
見事に時代設定無視の好き勝手な世界に転生したもんだ。
頭が混乱するって。
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