第116話嬉し恥ずかし朝帰り♪

マッケンジー家の大きなお風呂をお借りする。


「えーと。泊まるんだよな。」


不意打ち過ぎる。


顔が赤面してしまう。風呂が熱い訳では無い。


お互い、気持ちがわかってから良く我慢したよね。




「あー。ABCのCって事だよね。。」


昔、プレゼントはわ・た・し。って流行ったよなあ。


考え過ぎて逆上せそうだ。上がろ。


据え膳食わぬは何とやらと言うじゃないか!


男の恥だけじゃない!この状況で怖気付いてどうするんだよ。




お風呂から上がると両親達はもう酔っ払って寝た様だった。


ルイスは部屋かな。使用人の方にお水を1杯貰いグッと飲み干す。


「ありがとう。おやすみなさい。」


笑顔でお礼を言ってルイスの部屋へ上がった。




さっきプレゼント取りに入ったけど広い部屋だったなあ。


トントン。ノックして入る。




「ルイスー。入るよ。」


部屋は薄暗くルイスはもうベッドに入っていた。




ふぅ。寝てるのか?


そっと起こさない様にベッドに腰掛ける。




やっぱり照れるな。でも、ルイスと一緒に寝たい。




決意してベッドに入る。


ベッドはふわっと柔らかくルイスの体温でほの暖かかった。


ベッドはダブルベッド?キングサイズ?デカいベッドだ。良いなあ。フカフカ。




「寝てるの?寝たフリ?」


話しかけるとルイスの目がパッと開いた。




「この状況で寝れる訳ない!」


「そりゃそうだよね。」


ルイスがそっと私を抱き寄せる。




「俺の腕の中にルナリーがサキが居る。ずっとこうしたかった。」


優しく頭を撫でられぎゅっと抱き締められた。


「私もずっとこうしたかった。」


涙がスっと流れる。


「何、泣いてんだよ。」


そう言うルイスの目にも涙が薄らと溢れていた。




また出会えて良かった。


「好き過ぎて幸せ過ぎて泣けるんだよぉ」


「俺もだよ!」


再びぎゅっと抱き合った。




自然とそこには照れはなく求めるように熱いキスを交わす。




何度も何度もキスを交わした。好きな気持ちが止まらない。




素肌を触れられる。首すじへのキス。




触れられる度に身体がビクッと跳ねる。




声、我慢出来ない。。




自分の身体が熱を持つのを感じる。




ルイスが私を愛おしいそうに見詰め優しくキスをした。




そして、そのまま。




ルイスに身を委ねた。






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




朝、ルイスの腕の中で目を覚ます。




「おはよう。」


ルイスも起きて目が合う。




明るい朝の光。


夜と違ってお互いがはっきり見えると


急に顔が赤くなるのが解る。


ルイスも顔が赤い。




「あの。えーと。」


「うん。だな。」


お互い何を言っているか解らない。




チュっと軽くおでこにキスをされる。うふふ。何か笑顔が止まらない。




「起きるか!日曜だし学校に練習行こーぜ!」


「うん!!あっ。制服無いや。家に寄るね。」


完全に照れ隠しだ。私もルイスも。普段通り振舞おうとお互いに必死な気がする。




着て帰る服も無かった。。ドレス?うーん?


特攻服のズボンだけ履いてシャツはルイスに借りた。




「おはようございます!」


ダイニングルームに2人で降りるとお義父さん、お義母さん共に二日酔い気味だった。




「おー!おはよー!頭痛てぇ。飲み過ぎたー。」


「あっ。泊まれって言ったなあ。まあ、いっか。だるいわー。」


グダグダの2人に昨日のお礼を言ってマッケンジー家を出た。


良かった。二日酔いで居てくれて。。




自宅に一旦着替えに帰ると父と母にマッケンジー家に泊まったと告げた。こんな娘で良いとは。。と言われたが喜んでいる様に見えた。




制服に着替えてルイスの単車の後ろに乗る。


「やっぱりルイスの後ろはいいなあー!」


「だよなー!学校行こー!」




おー!今日も張り切って練習だ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る