第103話2年生になりました

2年生に進級した!




しかし特に変わりなく授業の後はレッスンルームに通う日々。


そういや今日はキャサリンが大事な事を決めなければならないとか言ってたなあ。




レッスンルームに集まると殆ど集まっていて私の背後から来た生徒会長で最後だった。




「何か顔が深刻だな。何かあったか?」




皆が入って来た私を一斉に見詰めた!!




「アイデアが出なーい!」


ん?


大司教さんからの連絡で私達のグループ名を考えろと言う話をされたらしい。




全く、完全にアイドルかなんかにしたいらしい。




「アリア学院とかじゃダメなの?」


キャサリンが大きく首を横に振る。




「アリア学院高等学校とかそう言うのは却下されたってさー!」


ルイスが面倒くさそーに言う。




「ルナリー何かない?」


「姐さーん!」


そう言われてもなあ。




パクリはダメだろうし。




取り敢えずルイスの隣に座ると1人1人に何かアイデアが出たら書けるように机の上には白紙が置かれていた。


勿論、ルイスの紙は白紙のままでその隣に座っていたジョージもの隣のクライスも白紙。見れば皆で白紙の紙を見詰めている事態だった。




思いつかないっすね。




ルイスの紙に「走死走愛」と書くとクスっと笑いながら私の紙に「愛死天流」と書いてきた。「天上天我唯我独尊」「我等友情絶対不滅」いやあ。盛り上がるなあ。


と2人で遊んでいると教師の様にウロウロと皆を見回っていたキャサリンが背後からそれはダメだってとツッコミを入れてきた。




「やっぱし?」


書いた文字を笑いながら消す。こんなのしか思いつきません。




「はい!僕ら9人なので九重奏(ノネット)とかどうかな?」


王子が閃いたと言う顔で手を挙げた。


あー。それは良いかも。




「ノネットか。楽器の九重奏では無いけど9人それぞれの声や楽器でやる予定だし良いかもしれないですね。」


会長が頷きながらペンをクルクル回している。




「それをベースに何か僕等らしさの単語を付けたら良いんじゃないかなあ。」


カインはもうひとひねりしたい様だ。




「じゃ九重奏(ノネット)に何か付け足した感じで案を出しましょ!」


キャサリンも席に付いて考え出した。




「斬新な九重奏(ノベル・ノネット)とかどーかなあ。新しい音楽伝えるし」


クライスが提案。斬新か。良い感じだ。




「新星・九重奏(ノヴァ・ノネット)どうだろう?新星ってカッコよくないか?」


カインの提案も良いなあ。




「九重奏・絆(ノネット・クライム)!!クライムは悪友って意味も有るけどね。」


ジョージが立ち上がって笑顔で言った。


悪友。なんだかんだで私達にピッタリかも知れない。




「綴り違うけど発音的には登るって意味にも取られるよね?乗り越えるとかさ。クライムには共犯者って意味もあるし。面白いかもよ?」


会長の一声で形成的にはジョージの案が優勢かな。




「絆って言葉は俺は好き。」


ルイスも気に入った様だ。




「姐さん珍しく意見ないね?」


それはこう言うの苦手だからだよ。


「何かないの?」


カインとクライスがしつこいので


「我等友情絶対不滅」


と言うと却下された。




「姐さん。悪くないけどね。グループ名ではないよね。。」


フォローありがとう。




その後の話し合いの末




私達のグループ名は通称『絆』。正式名称『ノネット・クライム(九重奏の絆)』


となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る