第104話次の曲作る?
「ねぇ。この大司教さんのプロデュースって毎月やるの?」
私の一言からそう言えば!!と言う話になった。
「Jupiterだけ練習してたら来月また?ってなりますよね?!」
そーなんだよなー。2ヶ月に1回なら余裕あるんだけど。
毎月となるとそろそろ次の曲だけでも考えないといけない。
「ウケ次第でしょうけど念の為決めておくってのは良いと思います。」
会長もやはり今、気づいた様だ。
「出来るか出来ないか解りませんが。作詞と出来たら主旋律までの作曲を順番にやってみませんか?」
王子が驚きの提案をして来た。確かに毎月、キャサリンに負担がかかる事にはなる。私とルイスの知っている曲ってまだこの国には早いロック系が多い。会長は表立つのは嫌がるだろうしな。
「私に出来るんでしょうか。。」
エミリアが不安そうな顔をしている。
「新しい才能があるかもしれませんよ?」
王子はそう言うが皆、黙ってしまった。
問題は大司教さんが求めてる歌謡曲にならない可能性が高いって事だよな。
クラシックから新しい音楽へ変えたい。皆に発想が出来るかなー。
「私、お手伝い出来るの楽しいから気にしないでジェファーソン。」
キャサリンが王子に訴えている。笑顔だったが内心は焦っていたんじゃないかと思う。
おっ?今、呼び捨てにしたなあ。
「キャサリンと王子何か親密度が増した気がするなあー。」
ちょっと話題を逸らす為にイジってみた。
するとヒットした様で王子の顔がちょっと赤くなりキャサリンも照れていた。
「そう言えば名前で呼び捨てにしたね?」
カインがニヤリと笑いながらキャサリンと王子を交互に見ている。
チャーンス!そっと会長の元に寄り小声で話しかけた。
「どうする?ヤバいだろ?」
「皆がクラシックから脱却出来るか謎だね。」
「僕としてはあと数曲聞かせて皆の音楽性をこっち寄りの思考に変えてからが理想かな。」
「解った。」
冷やかしが一通り終わったのを見計らって
「王子、試しに私が書いてみようか?」
と立候補してみた。
「あっ。僕もチャレンジしてみようかな。」
「じゃ、俺も。」
私と会長とルイスで手を上げる。
「僕も考えますよ。」
王子もかあ!
王子やりたかったのかもな。
「くじ引きしましょう!!キャサリンも加わろうか?」
会長の提案で公平に順番決めをする事にした。
これで王子に当たる確率は5分の1。どうか私達に当たりますように。
せーの!一斉にくじを引く。
「良し頑張って考えるね!」
王子の引きの強さ。
ノリノリでピアノに向かって行った。
私が2番、会長3番、キャサリン4番、ルイス5番。
うん。失敗だ。
「どうするよ?会長。」
ボソッと呟く。
「一応、ルナリーも作って。後は編曲でアレンジか。」
そうなるだろうなあ。王子、どんな曲作るんだろう。
キャサリンは心配そうにしているが。
「どんな感じが良いのかなあ。」
王子は元々がピアノ科なので作曲から入るのかピアノに座ってポロンと鍵盤を鳴らしながら考えている。
首を捻りながら弾く音は。うん!クラシックだ!
いつ王子にツッコミを入れよう。。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます