第100話大どんでん返し!


もう後戻りは出来ねー。




ナイフを止めそのまま強盗の腹に蹴りを入れ特殊警棒で思いっ切り殴りつけて強盗1人を倒した。




はぁはぁ。やっちまった。


「てめー!!何しやがった!」


残りの強盗2人がナイフを私に向け向かってくる。




「バカ!何やってんだよ!」


ルイスが立ち上がり強盗の後ろから蹴りを食らわせる。


「だってお義母さんが刺されそうで!!」


私も特殊警棒で殴りつけた。




「全く!」


ルイスは強盗の顔面を殴り1人気絶させた。




もう1人のナイフの男はナイフを振り回し威嚇する。




拳銃の男はこちらの様子をチラチラ見ながらもまだ拳銃は銀行員に向いている。




バン!!!


拳銃の威嚇射撃が再び天井に向かってされた。


一瞬音に怯んだ隙にナイフの男が此方に向かって走ってくる。




やべ!


その時、私の背後から強盗に飛び蹴りする女性?!




お義母さん?!!!




ナイフの男はバタンと倒れた。そのままナイフの男を踏みつけ蹴り上げ男は気を失った。




拳銃の男は仲間が倒されたのを見て此方に銃を向ける。




私とルイスとルイスの母は強盗を睨みながら警戒する。




銃のリボルバーがカチャっと引かれ撃つ体制に入った。




「てめーら何もんだ!!手を上げろ!撃つぞ!」


強盗は私達に銃を交互に向けながら威嚇している。




発砲される!!!そう思った瞬間に男性が勢いよく走ってきて強盗に飛び蹴りを食らわせた。




バン!!!


発砲された銃弾は壁を撃ち抜く。




お義父さん!!




ルイスのお義父さんは強盗を殴りつけ、蹴りを入れ。最後にまた殴り飛ばし強盗は吹っ飛んだ。




無茶苦茶強い。。




私、ルイス、ルイス父、ルイス母で強盗4人を倒してしまった。


私達は無言でやべぇと言う顔をしている。




銀行員や客達の歓声が起こる。




「凄い!」「やったー!」「ありがとうございます!!」


わーわーと騒がれる中、急ぎますのでと逃げる様に銀行を出る。


いや、本当に逃げている。お義父さんもお義母さんも苦い顔をしており、猛ダッシュ。




銀行を急いで出て別の通りの車が止めてある所まで走った。




「ルイス!今から家に来なさい」


ルイスのお義父さんがそれだけ言ってお義母さんと車に乗り込まれた。


ルイスは無言で頷いた。


去っていく車を眺め


「ルナリー。親父とお袋は何もんだ?」


「元々、こう言う方では無いのよね?喧嘩したりとか。」


ルイスは大きく首を横に振る。だよね。クソ真面目って言ってたし。私の印象もそうだった。




「前世ヤンキーか。この世界の元ヤン?」


そう思うしか無い様だ。単車に乗り買い物もせずルイスの家へ向かった。


ルイスはずっと考え事をしているようで無言だった。




マッケンジー家に入りリビングルームに通された。


ルイスの両親は2人並んで座られていて無言で座るように促された。


使用人達は外に出るように言われ私達2人は両親の前に座る。




長い沈黙が流れた。




ルイスの父親が足を組みイライラした様に私達2人を睨み付けてきた。


ルイスも睨み返している。


それは不良同士のガンの飛ばし合いの様でお互いの探り合いをしている感じだ。


「日本。。」


私は探りを入れるようにボソッっと呟いた。


違うなら誤魔化せる範囲の単語だろうし。




ルイスの両親がギラッと睨んで私を見詰めた。


私も見詰め返す。迫力がすげぇ。。




「おい!ルイス!そしてルナリー!お前ら何もんだ?」


クソ真面目なルイスの父親が睨みながら大声を上げた。


ルイスの顔が驚きを隠せてない。真面目。クソ真面目。苦手な両親。その父の豹変ぶり。


「さっさと吐いちまいな!」


真面目な感じの貴婦人と言う印象だったルイスの母の発言に私も空いた口が塞がらない。


「お父様、お母様こそ何者なんすか?」


ルイス混乱で言葉使いおかしくなっている。




沈黙がまた流れる。




ルイスの父が決意した様に口を開いた。




「日本って言ったよな?」


私を睨みながら凄んで来る。


大抵の相手にはビビらない私も冷や汗が出そうだ。




「おい!やめろ!」


ルイスが私を庇う様に父親に睨みをきかす。




「言ったよな!?」


それでもお義父さんは止めてくれない。私は小さく頷いた。




お義父さんとお義母さんは見つめ合い頭に手を当てながら


「まじかー!!」


と叫んだ。




あー。前世持ちの方か。ヤンキー確定。




だからこの世界、前世持ち多すぎるって。

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