第10話文化祭コンクールに出るぞー!押忍!
夏休みに入る前の出来事だった。
なるほど。秋の文化祭で各科合同のコンクールを開催か。
①混声4部(ソプラノ、アルト、テノール、バス)とピアノ、管楽器、弦楽器
②混声4部(ソプラノ、アルト、テノール、バス)とピアノ、管楽器又は弦楽器
③女性3部(ソプラノ、メゾソプラノ、アルト)、ピアノ、管楽器、弦楽器
④・・・・
等など兎に角、各クラスから仲良し同士で組んで出場って事か!
しかも!各募集部門3位まで成績に反映だと!!出なければ!
人数は4~10名で構成か。
「おい舎弟達!文化祭に出るぞ!」
クライスとカインだ。男性で1番上手い各パート。先に捕まえておかねばならん!
「勿論!誘い全部断って来ますよ!」
危ねー!やはり狙われていたか。
後は、ピアノ科でキャサリンと王子をゲットしよう!
管楽器はエミリアちゃんが居るから捕まえて
弦楽器か。誰もいねぇ。
此処は1番難易度の高い①で出るのが美味しい筈だ
とりあえずピアノ科っと。
「キャサリン!出るぞ!文化祭!」
最近は私の言動に慣れつつあるキャサリンの取り巻き令嬢。
睨まれる事が減ってちょっと詰まらない。
「キャサリンはアルトな!そして王子をピアノで誘っとけ」
「ちょっと本気?!」
「カインとクライスはOKだから宜しくなー!ちと管楽器行ってくるから!」
「もう、誘えるかしら。。頑張らないと。」
後で聞いた話ではゲームではルナリー、カイン、クライス、ジェファーソンで出るらしく悪役令嬢はその後めっちゃルナリーを虐めるイベントがあったそうだ。そりゃ虐めたくなるだろ。主人公アホだな。
管楽器の教室内を探す。あっ居た。
「エミリア!文化祭一緒に出よ!」
「文化祭?コンクールですか?」
エミリアは出る予定はなかったらしい。普通はピアノ科と声楽科で大体出てしまって管楽器や弦楽器は仲間に入れて貰うのが大変らしい。
「うん!今メンバー集め中なんだ!混声は集まったから」
「ありがとうございます。是非よろしくお願いします」
エミリアは嬉しそうだった。成績に関わるからね。
後はヴァイオリンか。
誰を誘ったら良いんだ?授業で関わった事がまだない。
放課後、管弦楽科の辺りをウロウロしてみる。
練習は聞こえてくるが心に響くやつがいないなあ。
何処からかシューベルトのソナタが聴こえた。
あっ。此奴めっちゃ上手い
私の足は音のする方へ駆け出す。
そーっと。レッスンルームを覗く。おお!改めて近くで聴くと凄い迫力!上手い!
「誰だ?!」
演奏を止めヴァイオリンを弾いていた男が振り返る。
「ごめん」
ヴァイオリンを弾いていた男がガン飛ばして来たので思わず此方も睨み返す
あっ。しまった。ガン飛ばし合ってる場合じゃねぇ。
「ごめんよ。凄く上手かったから覗いてしまった」
笑顔笑顔。
「邪魔だ」
ヴァイオリンの男は一言。
うおー!ムカつく奴!
「頼みがあるんだ!文化祭に一緒に出てくれ!」
耐えるんだと言い聞かせレッスンルームに入る
「文化祭か。。」
奴は少し考えて
「めんどくせぇ」
と聞こえるか聞こえないかで呟いた気がした。
「いや、面倒臭いな」
ん?まあ良いか。
「私は声楽科のルナリー・ウェールズ!もう声楽パート4人と管楽器は確実に決まっているんだ。ピアノも多分大丈夫!出来れば1番難易度の高い弦楽器も含めた①でエントリーしたいんだ。」
「頼む!」
頭を下げる。
「誰が出るの?」
少し譲歩したのが彼が聞いてきた。
「声楽パートはクライス・バートリーとカイン・レイノース、キャサリン・フラームと私」
「ピアノはジェファーソン王子予定。フルートはエミリア・ブラウンって子だ」
「断る理由が無いメンバーだな」
それは私もそう思う。
「解った。宜しく。俺はルイス・マッケンジー」
「やったー!ありがとう!」
私は彼の手を取って握手を交わした。
キャサリン上手く行ったかなあ
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