2020年5月

たまに現実味がなくなる

 生きていて、たまに現実味を感じなくなることがある。常にそうだというわけではなく、ふと気づいたらそう感じていることに気づく感じだ。頻度は毎日。1日に何回も。


 僕の後ろには、常に自分がいて、僕を監視している。そのためか、感情が高ぶりすぎると制御がかかる。たとえば性行為をしているとき、興奮が高まるとスッと冷静になり、萎えることがある。


 現実味を感じなくなるのは、視点が背後にいる自分に移るからだと思う。


 だから、すぐそこにいる他人の人生を見ているかのような感覚になる。見下ろし視点のゲームをプレイしている感覚にも近いけど、自分が僕を動かしている感じはしない。冷静に見るだけ。感情が高まったときにツッコミを入れる感じ。


 全てが他人事に感じる。


 感情はあるのに。感じているのに。危機感も不安も後悔も、喜びも楽しみも全て自分の中に存在している。


 だけど、現実感が薄い。

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