第158回 自作に仕込んだ謎はどうしていますか?

 アンケート158回目。今回は、自作に仕込んだ謎をどう言う風にしているかについて聞いてみました。その結果はこちら。


 書き手の皆さんに質問です。自作に仕込んだ謎についてどう言う風にしていますか?


 作中でキャラのセリフで説明しちゃう  44.4%

 作中の地の文で説明しちゃう      22.2%

 分かる人には分かるような描写にする  33.3%

 伏線を明かさないまま完結する事が多い  0.0%



 最終投票数は9票でした。


 物語には謎がつきものですよね。勿論なくてもいいのですけど、謎があると読者を引きつける事が出来ます。思わせぶりに引っ張る事は読者を離脱させないテクニックのひとつですよね。勿論上手に持っていかないと効果も半減するのですが、うまくやれば最後まで面白さを持続させる事も出来る事でしょう。風呂敷を広げに広げて、最後にきれいにたためれば名作と呼ばれる事間違いなしなのです。


 勿論、作者の技量を超える謎を散りばめたり、矛盾だらけの伏線を作ってしまっては作品の魅力は半減してしまいます。作品が面白ければ多少の矛盾はみんな目をつむってくれますが、逆に言うと、面白くなければ作品の矛盾が見えた時点で読者は離れ放題なのですね。だからこそ、謎と言うのはしっかりと計算して効果的に使わねばなりません。ま、広げすぎた風呂敷がたたみきれないのはご愛嬌でいいかもですけどね。作品に矛盾さえなければ。


 私がこのアンケートに自分で答えるとするなら『分かる人には分かるような描写にする』を選ぶでしょうか。地の文で説明はしますけど、詳しく説明しすぎない感じにはしたいと思うところなんです。くどくどとは書かずに必要最低限の描写くらいにして、分かるよね? みたいな書き方にするって言うか。

 でもそれは飽くまでも理想です。実際はどうなってるやらですねえ(汗)。


 アンケートの方ですでけど、一番支持率が高かったのは『作中でキャラのセリフで説明しちゃう』の44.4%。やっぱりセリフにしちゃう人が多いんですね。セリフにする利点は、読者にも登場人物にも伝わると言う事。ミステリとか説明がクライマックスのメインとも言えますよね。ただ、セリフにするにしてもそのキャラが喋る言葉にするようにしないと違和感は出てしまいます。いきなり説明ゼリフになってしまわないような工夫も大事ですよね。


 次に多くの支持を集めたのが『分かる人には分かるような描写にする』で、こちらが支持率33.3%。セリフと地の文を使っての具体的に説明はしないけど、ちゃんと読んだ人なら分かるよねって描写ですね。これをうまく使いこなせれば、くどくなりすぎずに自然な描写が出来ます。何度も読んでようやく意味が分かるように書ければもうプロ級と言えるのではないでしょうか。


 その次に票を集めたのが、支持率22.2%の『作中の地の文で説明しちゃう』でした。セリフで説明するのは飽くまでも作中の展開で必要な部分だけ。それ以外は地の文で解説しちゃうぞと言うものですね。一人称作品の場合は主人公の心の声で説明しちゃうぞ的な。私もこの傾向が割と強いですね。


 最後に残った『伏線を明かさないまま完結する事が多い』は支持率0.0%でした。私、伏線を説明しきれずに話を終える事、たまにありますよ。展開的にそこに触れる必要がないからあえて説明せずに終わっちゃったりとか。でも設定はしている、みたいな。これに1票も入っていないと言う事は、皆さん設定を考えたら絶対に作中で披露しているのですね。


 全体的に言うと謎はセリフで説明する人が多く、伏線を取りこぼして完結させる人はいないと言う事。地の文だけで自己完結させる人も少ないみたいですね。なるほどなるほど~。


 と言う訳で、今回の最終投票数は9票と、惜しくも10票に届きませんでした。残念。次回は10票以上は集まって欲しいところ。

 今回もアンケートに参加してくださった皆さん、有難うございました。


 さて、次回は、設定をどこまで作り込むかについてのアンケートとなります。

 こちらも、よろしければ気軽に答えてくださると嬉しく思います。

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