閑話その6 副会長の無双と返り討ち

「…あの子いろんな意味で凄いな…」

校庭には死屍累々(死人は出てないが…)副会長に殺られた人たちが転がっていった。


「オホホホ…千年早くてよ!!!」

高笑いをあげながら襲いかかる少女…辺りにはバチバチという音が響き逃げ惑う人たちが次々餌食となり痺れて倒れていく。

「雷魔法か…珍しい…」


「副会長の家の直伝らしいですよ」

ふーん…秘匿魔法か結構なお嬢様なんだな…


「終了~~一回戦は生存者なし~~!」


「…企画としてどうなんだそれ?」


「…本選に勝ち残らないと部費減額になって余った分は生徒会の活動資金になるそうですよ…」


……えげつないな生徒会。



「二回戦は101番~200番の方前へ!」

一回戦の結果を目の当たりにしざわつくも 、もう参加申請しているので不戦敗になるだけと覚悟を決め集まり始める。


「さてと俺らもいくか…」


「はい!せめて予選を抜けないと部費が!」

いや、俺関係無いけど?


「…ん?」

何んか視線を感じるような…?


「キッ!」

視線の感じる方を見ると副会長がこちらを鋭い目で睨みながらマジックポーションを飲んでいる。


「俺…初対面だよな?」


「では開始です!」

さっきの試合とは違い一直線に俺の所へ向かってた


「お前だけは!!」

え!?何で!?


「サンダーボルト!!」

さっきまでの雷魔法とは違い雷鳴が轟いている…完全に戦闘用の呪文のようだ。


「ちょ!ライトニングロード!」

地面の鉄分を土魔法で集め4mぐらいの避雷針を作れる。

雷は避雷針に落ち何とか避ける。直撃を食らった避雷針は温度が高過ぎて半分ぐらい溶け落ちている。


「ちっ!」

さっきまでの高笑いが嘘のように冷たい顔をしていた。


「まだまだ!サンダーボール!!」

バチバチと音をたてる球体が5つ浮かび上がる。

辺りを包囲しながら俺めがけて飛んでくる…過程で巻き込まれた人たちが次々倒れていく。


「…こうか?サンダーボール!」

避けながら今見た魔法を再現してみるとバチバチと音をたてる球体が6浮かび上がる。


「な!?」

自分の家の秘伝を1度見ただけで再現され唖然とする。


「迎撃」

6つの玉をそれぞれ副会長の玉にぶつけ相殺しようとしたが一方的に下記消してしまった。


「時間終了~~二回戦勝者5名!」

…まさか95人も巻き添えで倒れるとは…そういえばカレラは大丈夫だったのだろうか?


「ふう…何とか生き残れました~」

死体(だから死んではいないってば)の下からカレラが這い出してきた。


「…凄いな君も…」


それにして…


「副会長さん?何で俺にそんなに突っ掛かって来たんだ?」


「あ、あんたが!会長と一つ屋根の下で生活してるからよ!!」

副会長の大声に会場がざわつく。


「…は?」

保護者なんだから一緒に住んでいても問題無いだろう?

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