閑話その4 VS生徒会長という催し

「ただいまより…グランドにて…VS生徒会長を始めます…参加希望者は…」

突如アナウンスが響き渡る。


「あ!もうこんな時間!早く行かないと!」


「へ?君もアリーとデートをしたいのか?」


「え!?ああ…あれは学外の人の報酬ですよ。私たち学生は部費がかかってるんです。」


「部費?」

なんでここで部費?


間に合わないといけないのでグランドに向かいながら話を続けた。

「元々この企画は部費争奪戦が始まりなんですよ。いつもなら部員や実績から割り振られるんですけど…一部の貴族とかが実績を偽造したりしてて…」


「…部費は実力で勝ち取れ!…と生徒会長が…」

…面倒になって力ずくで治めようってことか…


「なるほど…アリーらしい…」


「そういえばさっきもアリーと呼んでましたけど…」


「ああ…俺アリーの保護者だがら」


「え!?」






そのあと互いの話をしながらグランドまでやって来た。

「はーい!こちらの申込み用紙に名前をお願いします!」

カレラ(研究発表していた彼女の名前)は自分の名前を書くと俺に渡してくる。


「え…俺は…まあいいか」

ティアスと書くと受付の子に渡す。


「はい!ではこちらをどうぞ!」

それぞれ数字が書いてあるタグを渡される。


「一時間後に予選が行われますので忘れずグランドに集合してください」

数字は106と書いてあった。つまり少なくとも106人は参加するのだろう。


「…流石に全員一人で相手する訳にはいかないだろうな」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る