閑話その2学園祭当日

「これが学校か…」

シリウスが校舎を見上げながら呟いた。


「二人とも来年から入るんだぞ? 」


「「え!?」」


シリウスとシーナが驚きの声をあげる。


「あれ?言ってなかったっけ?」


「「聞いてない…」」


「まあ来年までアリーもいるし大丈夫!大丈夫!」


「そういう事じゃ…」


「まあいいや今日は楽しもう!」


双子でも反応が違うな…





入り口でパンフレットを貰い校舎に入る。


「ふーん…特に目新しい催しは…」

プログラムを斜め読みしているとある項目で目が止まる。


「…VS生徒会長?」

あれ?アリーは何もやらないって言ってなかったっけ?

そもそも何すんだこれ?


「商品が…1日デート券って…」

…これ学校の許可降りたのか?


「…後で見に行って見るか」

無いよう次第では学園にクレームをつけないと。


「師匠!」

「先生!」

二人は目をキラキラさせている。こういうお祭りみたいなの初めてだったからか。


「ほら、お小遣いやるから楽しんでこい」

二人は受け取ると直ぐに駆け出した。


「こら!廊下は走らない!」

いつか自分が先生に言われた台詞を口にして自然と笑みが浮かんだ。

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