第42話困惑の魔王
「ま、魔王様!」
「分かっておる…エリムスの反応が消えおった…」
四天王最弱とはいえアイツは魔王軍の中では5番目の手練れ…王都の付近に一体何が?
「…こうなったら…」
魔王は自らの分身を半分に分け自身の目で確かめる事にした。
「全く余が自らの動かねばならぬとは…しかし我が魔王軍に楯突く愚か者は生かしてはおけぬ。」
分身体の半分になった為通常の半分の力しか無いがそれでも四天王より強い。
「この辺りか?」
見下ろして見るが何も不自然なところは無い。だがそれが逆に不自然だった。
「何故戦闘の痕跡が無い?何も出来ずに負けたということか?だがあやつを倒すのに被害も出さずにだと?」
何も出来ずに負けたということは正しいし、ディアスは山を修復したがあくまでユーリとイザベラの破壊した物だけである。
「…確かアイツが消えたのは向こうじゃったか…」
アイツ…自称一の子分の反応が消えた場所に向かう。
「この辺…となんじゃあれは…!」
森が半壊するほどのクレーターこの光景を作ったのがディアスだと知ったらユーリとイザベラは「お前も人の事言えないじゃないか!」と突っ込みたくなるだろう…
「アイツはここで何と戦ったのじゃ?」
この規模の戦闘…もしや勇者!?
「危険な芽は早めに摘んでおかねば…」
まだ自分に及ばないがこのまま放っておくと面倒な事になりかねない。
「一旦帰って総攻撃の準備を…」
そういって帰ろうとした瞬間…魔王の分身体が崩れ去った。
「な!?」
魔王城に意識が帰ってくる。
「魔王様いかがなされました!?」
「余の分身が殺られた?」
「なんと!?」
殺気も感じさせずに一撃だと!?ありえん!?
「当初の予定通り…王都は後回しじゃ…」
早く呪法を完成させなくては…この戦い…負ける!
「よし!シリウスやってみろ!」
「って!できるか!!何で剣振っただけであんな衝撃波が出るんですか!!」
猛抗議するディアス
「ディアス今何か飛んでなかった?」
唯一魔王の影を見たアリー
「皆さんお茶が入りましたよ」
メイド服でお茶を入れるイザベラ。
「お茶菓子も用意できましたよ」
と収納からテーブルとお茶菓子を用意するシーナ。
「キュルル♥」
それをつまみ食いするユーリ。
ディアス達はピクニックついでに魔王を撃退していた…
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