第38話ユーリとイザベラその2
ユーリと別れて5日ナジャの町に戻り3日がたったある日エヴィが訪ねてきた。
「おーい!ディアスはいるか?」
「どうしたエヴィ?」
ディアスは庭先で本を読みながらシリウスをしごいていた。
「お前は最近この辺りの魔物が増えているのを知っているか?」
「いや?この前帰還の報告しただけで依頼書も見てないし。」
本に栞を挟み閉じるとエヴィに視線を向ける。
「それで?魔物を狩って欲しいのか?」
「いや…そっちは他の面子でなんとか為りそう何でなそれよりも原因の究明をしてほしい。」
「原因ねえ…」
「それとここ数日山の方が騒がしいと報告があるんだが何か心当たりはないか?」
「山?あの王都にいく途中にあるやつか?」
「ああ神獣が降臨してからずっと静かだったんだがな…」
「あーユーリあの辺りの魔物狩ってるもんな…」
「なんだそのユーリってのは?」
「へ?お前も見たことあるだろ?俺の首によく巻き付いてた小竜?」
「…あ~一時期居たな小さい蜥蜴!」
「アイツの前で蜥蜴って言うなよ?マジギレするから」
「っでその
「…アイツ今神格を得て神獣だぞ?」
「…マジか!」
「マジだ」
「へーえあのへなちょこが神獣ねぇ…」
お前ユーリとよくやりあってたよな…体格差あるのに手加減なしで。
「今はかなり強いぞ恐らくエンシェントドラゴンクラスなら一撃かな?」
「俺もし出会ったら…」
「殺しはしないがボコボコにされるかもな」
あんだけやったんだ恨まれていてもおかしくない。
「…俺山には行けないかな」
冷や汗を垂らしながらぼそりと呟く声は誰にも届かなかった。
「にしても山で爆発…ユーリが何かと戦ってるのか?」
こんな長時間やり合うとは中々の手練れなのだろう。
「これは見に行かないと不味いか?」
魔王が復活しているらしいし魔族の可能性もあるだろ。
「師匠!俺も!」
振っていた重り付の棒を下ろしついてこようとするが…
「…お前ユーリの攻撃に耐えきれる自信があるのか?」
大暴れしている神獣の元に行こうというのだ耐えきれないと話にならない。
言葉の意味を理解しまた素振りに戻るシリウス。
そりゃあそうだろう…俺だって行きたくない。
いきなり攻撃をくらうとさすがに不味いので麓に転移しそこから徒歩で移動することにした。
この騒動の真の原因が自分であるという事を知らないまま…
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