第27話1000年研者と龍の契約

「いや~俺が小さいとき怪我しているところを助けてね…それからなつかれたんだよ」

1000年前という事を言っていないだけで事実ではある。


メンバーはその言葉に怪訝な顔をするが現実的に神獣がなついているのでなにも言えなかった。


「…ディアスだからね」

と諦めたような顔でエリーが呟く。

…その言われ方地味に傷つくんだが?


ふとユーリを撫でていた手に熱を帯びる。


「熱ッ!」

思わず離すもまだ熱さが消えない。


「なんだこれ!?」

やがて右手の甲に龍を簡略化したような図形が浮かび上がりようやく治まる。


「でぃあす!」

「…誰か呼んだ?」

キョロキョロと見回すが周りは首を横に振る。


「こっち!」

また声がする…声の方向にはユーリ。


「ユーリ?」

「うん!」


「え!?ユーリが喋った!?」

「え?さっきからクルル!としか言ってませんよ?」

まさか…他の人には聞こえていない?


「ゆーりと話せるのでぃあすだけ!」

右手の図形を見る。恐らくこれが原因だろう。


「ユーリこれはなんだ?」

右手の図形を見せながら訊ねる。


「それはけいやくのあかし」

契約の証?


「りゅうがれいぞくするあいてにおくるもんしょうなの!」

隷属って!


「…この紋章があると何かあるのか?」


「どこでもわたしをよべる」

…召喚って事かな?


「あとわたしのまりょくをつかってりゅうまほうがつかえるの」

龍魔法?


「りゅうのまほうなの!」

なんか危なそう…


「…まあ話せるようになったのが一番かな」


「うれしいの!!」

周りにはデカイドラゴンが咆哮しているようにしか見えない。


「今は仕事中だから続きはまた後でな」


「またなの!」


ディアスはユーリと再会を約束し山を降りる事にした。


「「「え!?あれ!?大丈夫なの!?」」」

…そうかあんだけ咆哮してたら怒ってるって思うよな。


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