第11話1000年前の思い出話と技術進歩
「しっかし、お前が師匠ねぇ…前はゴブリン一匹相手に死闘するぐらいだったのに…」
依頼の完了報告にギルドに来たところをエヴィに捕まり酒場で飲むことになった。
「死闘って10歳ぐらいの頃だろ!」
あの時は初級魔法しか使えなかったしな…
「俺はあの頃でも楽勝だったぞ!」
「お前が規格外なんだろ!だいたい魔法使わないで
ほとんどドワーフだろ!
「ふん!強化魔法ぐらい使えるわ!」
目をそらし酒を飲む。
「全身にかけられなくて片腕だけな!」
「くっ!今は両腕に使えるわ!」
今でもそこまでなのかよ!
「…そういえばお前今どのくらい強いんだ?」
「…?どのくらいって言われても何かの大会とか出た訳じゃ無いからな…」
「は?ギルドカードでわかるだろ?」
「…これで?」
ギルドカードを取り出して見るが特に何かあるわけでは無い。
「ん?あ、お前のカード旧式なのか」
横からギルドカードを覗き込む。
…それ一応マナー違反…
「ああ、書式が古いとか言われたな」
町に入るときのやり取りを思い出す。
「今のギルドカードはランクと名前以外にも称号とか二つ名後能力値を数値とグラフで表示されるんだ。」
「何そのハイテク!」
いったいどういう原理で!?
「称号とか二つ名は能力値と依頼の傾向と成果でギルド側から付けている」
「能力値はカードに流した魔力から全体の能力を予測するような呪式が組まれてる…らしい」
「ほう!」
魔力からの能力予測か中々面白いアプローチだな!
山に篭ってた時は強化とか治療は研究はしてたけど能力を数値化とかはやってなかったな。
…比べる相手もいなかったし
「お前…世間知らずだな…これはもう300年前ぐらいから使われてるぞ?」
「…悪かったな1000年引き篭ってて…」
「貸してみろすぐに更新してやる」
10分ほどたってエヴィが帰ってきた。
「ほら、できだぞ!」
はやっ
「おお……?どこが違うんだ?」
パッと見今までのカードと違いがない。
「持ってみればわかる」
「ん?」
あれ…?見る角度で色が変わる…!?
「表面に偽造防止の特殊加工が施してある。まあそっちはオマケだな、裏面を見てみろ。」
「裏?」
裏返すと前は無地だったのに今は真ん中に四角形が一つある。
「その四角形に指を置いて魔力を込めてみろ」
「こう…おう!?」
半透明な板が目の前に現れる。
板には円が二つ四角形が一つ四角形には仕切りがあり、称号、二つ名とかかれていて、円の方はSTR(筋力) DEX(器用) VIT(頑丈) INT(知性) AGL(素早さ) LUC(幸運)とかかれているのと火 水 風 地 光 闇とかかれているものがある。
「お…魔法属性の適性まで出るのか!」
そういえばシーナが攻撃魔法の適性が無いっていってたな。
「というか…魔力でLUC(幸運値)とかわかるのか!? 」
「それは魔力を系統で分けて生存率を統計して出したらしい。」
…それは必要なのか?
そうこうしていると円の中心から六角形が広がっていく。
これがグラフか…ってえ?
「その図形が大きければ大きい…ほど能力が…高いっていう…」
二人とも無言になったそれはそうだ。
「…どっちも図形が円になった?」
全数値限界値…なにこれ?
「…今までの一ヶ所最大値は見たことあるが全部は初めて見た…おそらく人類初じゃないか…お前…今人類…だよな?」
「多分まだ人類だ…と思う。」
あまり自信はないけど…
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