第4話1000年で小金持ち
「はい!登録完了です!」
子供相手だからか少しテンションを割り増ししているように見える。
「ありがとうおねぇちゃん」
アリーさん何か視線に同情を感じるだがそのありがとうは何か別の意味が無いか?
アリーは仮の身分証明書を返却しカードを受けとるとこちらに駆けてきた。
「しっかしお前が生きてたとはな…」
エヴィが染々とエールを煽る。
「ギルマスが仕事中に酒飲んでていいのかよ」
「堅いこと言うなよ!今日ぐらいはいいだろ!」
そういって一気に飲み干す。
「で?お前今までどうしてたんだ?それにその姿…」
「卒業した時言った通りずっっっと山に篭ってたよ研究にのめり込んで全然時間経過なんて気がつかなかった。」
「この姿は…研究の副産物?」
「なんだ?不老不死の秘法でも見つけたか?」
冗談混じりで言ってきたが
「…色んな魔法や薬物、薬草の実験に自分を使ってたらこうなってた。色々やり過ぎて何が作用したかわかんないんだよね…いつなったかもわかんないし…ははは!」
「…おいお前よくそんなんで死ななかったな!」
一応その辺の魔物で1回試してるって…たまにぶっつけ本番でやったけど。
「…まさか1000年たってるとは思わなかったよ…」
田舎町にエルフなんてほとんどいないから多分俺を知ってる奴はエヴィだけだろうな。
アリーがいる手前俺はお茶を飲んでいる。
「これからどうするんだ?」
「アリーを学校に入れたいし少なくとも成人するまではいるつもりだよ」
「そうかこの町に住むのか…あ!そう言えばお前の実家の権利俺が預かったままだったな」
ん?実家?あ!山に篭る前に一番長生きしそうだからってエヴィに預けたんだった。
まだ持ってたのか…俺が戻んなかったらどうする気だったんだ?
「まだ家はあるのか?」
両親の遺産として引き継いだけど当時でもそこそこボロかったけど?
「建物はほとんど風化して残ってはいなかったはずだ。本来は100年位持ち主が音信不通なら国へと返却するんだがな手続きするのすっかり忘れてた」
おい!それでいいのかギルマス!
「まあ…おかげで助かったとも言えるか…手持ちあんまり無いからな…」
集めた素材や作った魔道具売ればしばらくは生活できるだろうけど。
「ん?お前確かギルドに口座持ってただろ?」
「口座って言ったって10万エルム位しか無いって…」
遺産とギルドで稼いだお金はほとんど機材に使っちゃったからな…
「いや…1000年分利息ついてるんじゃねえ?」
「…マジ?」
調べた結果約1億エルムになっていた。
利息そんなに高くなかったはずなのに…流石1000年
「でも家建てるのに…って自分で建てればいいか!」
「お前そんなこともできるのか?」
「まあ1000年自給自足だったし…実験で家が吹き飛ぶ事ざらにあったし…」
「ぶっ!さらっと恐ろしいこと言うんじゃねぇ!」
「材木の蓄えはあるからそこそこの家が建てられるかな」
「一応言っとくが問題は起こすなよ?」
「わかってるわかってる」
さてととりあえず実家のあった場所に…
「って実家の場所もわかんねぇ…」
「このあと予定も無いから連れてってやるよ。ちょっと待ってろ外出の準備してくるから…」
「…恩に着る」
しばらくはエヴィに足向けて眠れないな…
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