第74話 駄作を読め!? 名作だけを読むことによるデメリット解説

 よう、古城ろっくだ。ついに今年も来てしまったなぁ。仕事の大変な時期が……

 あ、僕は今、宅配便の仕分け作業をしているわけだけどさ。まあ、荷物の数が多いわけですよ。多分8月の中旬くらいまで、この状況は改善されない。

 今年は残業禁止なんて新ルールも追加されたから、仕事量は多くても時間は伸ばせない。急ピッチ作業前提で給料は据え置きだ。ボーナスが出ないのは元からだが、残業代も出ない。何しろ残業してないからな(笑)


 僕、この繁忙期が終わったら、友達に勧めてもらったウィスキーを探しに旅に出るんだ……(死亡フラグ)

 いや、もうアマゾンとかに頼んでもいいかもな。その方が確実に欲しいものが手に入ると思う。




 まあ、僕は宅配便を信用してないんですけどね(爆笑)




 さて、本題。今日は『駄作を読む必要はあるのか?』って話題に関してだ。

 同時に『好みじゃない作品を読む必要はあるのか?』についても話をしよう。何しろ、同じ話だからな。一括でやってしまおう。


 あー、最近話題になったわけでもないんだが、思い出したように語りたくなることがあるわけだよ。

 いつの世も創作界隈には、『名作だけを読めばいい』『自分の好みだけを集めていけば成功する』と語る派閥と、『駄作から学ぶこともある』『好みでない作品もインプットすべきだ』と語る派閥がある。

 このふたつは大体の場合、目指す先が違うから(前者は好きな創作を好きなように書く場合で、後者は作家として一定の成功を目指す場合)、どこまで行っても話は平行線なんだけどな。

 僕の考えとしては、「名作も駄作も読まないと成功は遠のく」だ。だから成功を収めたいなら、駄作も好みじゃない作品も読んでおけ。

 え?「自分の信じる名作だけを読んで成功した作家もいる」だって?

 あっはっはっはっはっはっは!――そんな事ばっか言ってるから成功しないんだよ。


 例え話を出そう。甲子園の優勝を目指したチームが2つあったとする。そしてその2チームのうちどちらかが、まさに今日、夢を掴んだ。

 つまり、甲子園の決勝戦が開催されたという想定で考えてくれ。少し時季外れな例え話なのは勘弁な。

 で、試合はつつがなく開催され、その決着はついたわけだ。君は優勝者の言葉をまずインタビューで耳にするだろう。そんなとき、本気で『優勝者の言ったことだけを聞けば成功する』などと思うかい?

 優勝者は語る。

「みんなの応援があったから、ここまでこれました」

「一生懸命練習してきた、その成果が出せました」

 ふむふむ。なるほど。ここで君は思うわけだ。「あ、みんなの応援と一生懸命な練習があれば、夢は叶うんだな」と……

 しかしその後、夢を叶えられなかったチームのインタビューを聞かないまま終わるのは勿体ない。

 惜しくも準優勝止まりだったチームは、こう語る。

「みんなの応援もありましたが、応えることが出来ませんでした」

「一生懸命練習してきた、その成果を出し切れませんでした」

 ……言うまでもない事だったかもしれないが、予選敗退ならいざ知らず、甲子園のトーナメント決勝戦まで勝ち上がってきた時点で、両チームともに応援も練習も足りている。

 なんなら実力も拮抗していたと言えるんじゃなかろうか?仮にもう一度試合をやることが出来たら、勝敗は変わっているかもしれない。




 さて、ここで簡単に話をしよう。成功者の口から語られることは、大きく分けてふたつに分類される。


1.成功者も失敗者も同じようにやっていること(つまり成功の要因ではない)

2.成功者がやったことで、失敗者がやっていなかったこと(つまり成功の要因の可能性が高い)


 このふたつだ。

 もっと言うと、世の中の教訓は4つに分かれる。


1.成功者も失敗者もやったこと。

2.成功者だけがやったこと。

3.失敗者だけがやったこと。

4.成功者も失敗者もやっていないこと。


 この4つだ。

 もちろんこの場合、自分が成功したいのなら、2を重点的にやって、3を避けるように動けばいい。ちなみに、4は参考になるのかどうかわからない。何しろすべてが未知だ。1については言わずもがな、何の参考にも指標にもならないことが決定している。

 ところが、成功者の話だけを聞いた場合、どれが1でどれが2なのか分からない。成功者は1と2をごちゃ混ぜにして語るからだ。

 ちなみに、失敗者の話だけを聞くと、どれが3でどれが1なのか分からない。

 なので、成功者と失敗者。どちらの話も聞くことが必要なんだ。成功するためには、な。


 まあ、つまり、『自分の信じる名作だけを読み込んでプロになった人もいる』みたいな理論は、僕の持論に対して何の反論にもならんわけだな。

 なにせ『同じことをやってプロになれなかった人もいる』のだから、この時点で『名作だけを読むことと成功の秘訣に何の関連性もない』ことが証明される。


 今日のまとめ。

 駄作も読め。嫌いなもんも読め。インプットを欠かすな。


 え?「古城ろっくは成功してないじゃん」って?

 いや、まあ、そうだな……それはさ。

 僕もインプット苦手なんだよ。そもそも小説とか、あんまり読んでる時間が無いんだ。それより楽しいことがありすぎてな。

 駄作も名作も分け隔てなく読んでいるんだが、その数が圧倒的に不足しているのさ。僕の場合は。

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