第62話 キャラが剥がれてきた時が一番面白い気がする

 こんろっくー。古城ろっくだろーん!

 ……ごめんって。いや、これは最近執筆が進んでない事とか、いきなり挨拶を間違えた事とか、もろもろごめんって。

 とりあえず今日は、セブンプレミアムのストロングサワー・シークヮーサーを持ってきたよ。これで忘れてくれ。カンパーイ!

 ……ん、苦味が絶妙だな。アサヒのストロングゼロと比べるとフルーティさに欠けるけど、コストを考えるとこんなもんでバランスはとれてる。微々たる差なのでこっちの方が好きって人もいるかもしれない。

 さて、本だ……




「え?あ、おかゆんがボケ担当なの!? いやいや、ころねとみおしゃが拾う側なんかーい!! どう見ても逆だろwww」




 あ、失礼。ちょっと混線しているようだ。


 さて、今度こそ本当に本題。

 キャラクターの立場の話なんだけどさ。みんなキャラを作るとき、どんな風に作ってる?

 僕はね。キャラに『一貫性』って軸を持たせたうえで、それとは別に『二面性』も持たせるように意識しているのね。いつごろからかって言うと、多分ママチャリ無双の連載からだね。逆に言えば、チャリチャンではあんまり意識しなかった。

 ほら、僕だって『自転車乗り』って一面とは別に、ちゃんと『ギタリスト』って側面も持っているわけじゃん?……え?小説家? ああ、うん。それもあった。


 かつては、さ……キャラクターってのは『一つの特徴を持たせればやっていける』時代があったと思うんだよね。多分、その時代って、多くの人が自分以外の誰かの『二面性』に気づかなかった時代だと思うんだ。

 例えば、学校で会うクラスメイトって、学校くらいでしか会わなくない? いや、稀に地元の同じスポーツチームに所属したり、学校行事で意外な一面が見られたりすることはあるかもしれないけどさ。


 今時はいろいろと違うよね。

 SNSの発展などから、学校のクラスメイトの意外な休日の過ごし方とか、違うグループでの立ち居振る舞いとかも見えてくるわけだよ。つまり、ハイブリットな生き方がリアルでも求められてくる。

 え? ああ、うん。国が副業を推奨してくる時代だからね。つーか、本業だけでもいくつかの分野に跨って仕事させられる時代だからね。担当部署の掛け持ちとか何なんだよ、もーう!

 あ、ちょっと待って。




「いや、かなたちゃん。初期のキャラ設定どこに置いてきたんだよ!つーかココちゃんも止めろよマジで。いやケツドラム助かるけども。今日は服着てんの?」




 おっと、すまんすまん。ミュートかけたっけ?

 まあ、そんなわけで、キャラ設定ってのは時代的に『個性を一つ持ったキャラがたくさん出る』って作品よりも、『個性を二つ以上持ったキャラクターが少数出る』のがトレンドになってきているんだと思うんだ。

 まあ、もしかすると最近に限った話でもないのかもしれないけどさ。

 それで、僕は考えてみたんだ。「どうやったらそんな二つ以上の個性を持ったキャラクターの二面性を引き出せるのか」ってね。

 そして、ひとつの答えにたどり着いた。

 

 各キャラクターに、今まで二極化していた設定をステータス風に振るんだ。

 例えば、今まで「このキャラはボケ担当で、このキャラはツッコミ担当」みたいな、『ボケ』と『ツッコミ』の二極化が基本だったと思う。

 でも、今や創作のキャラだけにとどまらず、リアルのタレントでさえこれはさほど分かれていない。漫才コンビなんかでも、ツッコミ担当がバラエティだと急にボケるなんてことがあるだろう?

 つまり……おっと、失礼。




「ねねちゃん!? いや面白すぎだろキミ。与えられたキャラに対して中の人の個性が強すぎんよ!?」




 あ、混線、混線。適当に読み飛ばしてもろて。

 えーっと、これからの時代、ツッコミも出来るボケ担当みたいなのが求められるような気がしているんだけどさ。その条件は『ツッコミ度とボケ度を決める』に尽きると思うんだ。

 例えば、『ボケとツッコミが70:30』のキャラと、『ボケとツッコミが80:20』のキャラがいたとしたら、その二人が組み合わさったとき、『ボケ担当2人によるボケ倒し』になるのか、それとも『比較的常識人に近い方が突っ込みを担当する』になるのかによって、内容は変わると思うんだよね。

 そして、どっちにしてもキャラの好感度は特別下がらないと思うんだ。むしろ上がる傾向にある。いや、まあ急にヘイトスピーチし始めたり、相手の気持ちを考えない行動をし始めたら、その限りではないけどさ。

 今回はボケとツッコミに例えたけど、他の事でも同じような話が作れる。例えば強キャラVS強キャラとか、文科系VS体育会系とか、そういう二極化しがちなところは応用が利くね。


 ……ただ、これを実現するのって難しいんだよね。

 小説の場合、作者の頭の中だけでキャラを動かさないといけないわけじゃん。だからバリエーションに限界がある。少なくとも、コストは釣り合わなくなっていくよね。




「いや待って。ホロライブって何人いるんだよ!? クレイジーオリー? インドネシアにも支部があるのか!? どっちかって言うとししろんの方がクレイジー……いや、そんなこと無かった。みこちとオリーが絡むとみこちがHEROになるくらいイカレてやがる!?」




 あ、いや、こっちの話。気にしないで。

 まあ、今日は何が言いたかったかって言うと、『キャラ設定にも二面性が求められる時代が来たのかもね』って話をしたかった。

 ただ、それって長期連載で長らく読んでくれる読者だけが理解してくれる事なんだよねぇ。

 で、この業界って長らく読んでくれるかどうかが勝負なわけじゃん。

 それじゃあこの攻略法って、すぐに使うのは難しいし、使ったところで効果を実感しにくいのも事実なんだよねぇ。

 どうしたもんかなぁ……

 V-tuberとかはさ。作ってるキャラが剥がれて、中の人の地が出てくるところからが本番だよねー。


 あ、待って。




「いや、るしあASMRの時だけキャラ違いすぎるだろ! 誰だお前……え? 初期るしあはこんな感じだったの? ずっとそっちで行けばよかったじゃん! スバルドダックより衝撃的だわ!」




 ……前言撤回。

 やっぱ……キャラクターのアイデンティティは守ってもらった方がいいね。うん。

 これ、話がまとまったらキャラクター創作論の方にも上げようかな。まとまったらね。あっちも全然更新してないや(笑)

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