第21話 血塗られた金色のロリコン
そこに居たのは
「何で逃げるんだよヴァイスたん?さあ、さあ!お着替えしましょうね………。」
俺は寒気を感じ、鳥肌が立った。
同時に俺はフレイヤのロリコンさに恐怖を感じた。
「止まれフレイヤ!!」
俺はフレイヤに対して制止させようと大声を出す。
すると、フレイヤは俺の声に反応したのか何事も無かったかの様に言葉を返す。
「止まれだとテメェ!?ヴァイスたんが頑なに着替えるのを拒否するから追いかけているだけだ。」
ヴァイスたんって………。
俺は少しだけフレイヤの言葉に引くが、彼女の言う通り何故逃げるのかが不思議だ。
俺はヴァイスに優しく尋ねる。
「ヴァイス、どうして着替えるのが嫌なんだ?」
すると恥ずかしそうに隠れ、ひょっこりと頭を少しだけ出す。
「だ、だって、このメイド服はカズト様が買ってくれた物ですから………。」
「クハッ………!!」
フレイヤは突然地面にうつ伏せになって倒れる。
彼女は鼻血を出しながら倒れるが、すぐさま起き上がる。
フレイヤは澄ました顔をしながら手で鼻を押さえ発言する。
「まったく、幼女は最高だぜ!!」
それを聞いたヴァイスは蔑んだ目でフレイヤを見る。
俺は黙っていたが、フレイヤの発言に俺は小さく頷く。
だが、晩餐会に見合う服装にしないと駄目だからな。
「まあ、良いじゃないか?他の服を着ても。」
俺はヴァイスに優しく諭す。
「カズト様が言うのなら………分かったなのです、ですが、着替えるならあの変態女以外にして下さいなのです!!」
「グハッ………変態……女!!」
ヴァイスはフレイヤに指差して言うと、フレイヤは『変態』と言われたのがショックだったのか、酷く落ち込ん……いや、興奮しているぞ、あれは喜んでいるのか?
………まあ、俺はヴァイスにそう言われ、軽く頷き約束する。
「………わかった。」
俺はそう言うと、先程出た扉を開け、ヴァイスをすぐさま中に入り、部屋の中に居るヘルマンに相談する。
「失礼しますヘルマンさん、フレイヤ以外の女性の方はゲルマニアの使節にいらっしゃいますでしょうか?」
そう俺が言うとヘルマンは首を横に振る。
「うーん、メイド以外は居ないが、どうしたんだ?」
「その、ヴァイスが怯えてて………。」
俺の発言に鼻で笑い、煙草をくわえニヤリと笑う。
「アイツ、幼女趣味があるからなぁー。」
「『あるからなぁー。』、じゃないです!」
ヴァイスは激怒する。
ヴァイスに気付いたヘルマンは焦って軽く謝る。
「すまない、一応ヴィルヘルミナ様の専属メイドは居るには居るが、今ヴィルヘルミナ様のお着替えを手伝っているからな………。」
ヘルマンは両腕を組み、深く悩む。
すると何かを思いついたのか、俺の肩を叩き、ニッコリと微笑む。
「そうだ!君がやれば良いじゃないか!何も悩むことは無い。」
俺とヴァイスは突然のヘルマンの発言にビックリする。
「じ、じ、じ、冗談でしょ!?何で俺が?」
「もうすでに彼女の裸を見たじゃないか?オドオドするような事じゃない!」
「まさか、スパイが見てたんですか?ヴァイスが身体を洗っていた所を。」
ヘルマンはニヤニヤと笑い、縦に軽く頷く。
「安心しろ、幼女趣味がある奴は送ってないし、問題は無い。」
「いやいや、そうじゃないでしょ!」
「ハイハイ、もうわかったから早く出ていってくれ!あと、フレイヤがそこに居るなら呼んでくれ!!手伝いが欲しい。」
余程忙しいのか、ヘルマンは扉まで俺とヴァイスを追い出し、俺は廊下に出る。
廊下に出ると、フレイヤが腕を組んで仁王立ちして立っていた。。
「それで?オレが手伝えとヘルマンが言ったのだろう?そうだろう!」
フレイヤが胸を張って堂々とドヤ顔を決める。
フレイヤの自信満々な顔に何を思ったのか、俺はフレイヤに真実を言う。
「うん、手伝えと言ってたよ。」
「やっぱりな!ヘルマンはわかってるぜ!」
「………ヘルマンの仕事をな。」
俺がその言葉を放った瞬間、先程ニッコリと笑顔だった顔が青ざめ暗くなっていく。
「ハ、ハハッ、嘘つくなよ。ホントはそんな事言ってないだろ???」
「嘘じゃないよ、真実を知りたいなら部屋に入って確かめろよ。」
すると、フレイヤが膝から崩れ始める。
俺は突然の状況に驚き、彼女に声を掛ける。
「だ、大丈夫か!?」
「お前、ヘルマンの仕事量を知らないから一応言っておくが、アイツはホントに恐ろしいんだぞ!」
すると、ヘルマンが居た部屋の扉がゆっくりと開いて、ヘルマンが現れる。
「何の音だ?………ってフレイヤか。ほら、俺の仕事を手伝ってくれ。」
「ヘルマン大臣、いやヘルマン様、仕事のき、拒否権はあるよな………?」
フレイヤは震えながら、ヘルマンの顔を見る。
すると、ヘルマンは満面の笑みでフレイヤを見て言う。
ヘルマンの満面の笑みを見て、フレイヤは笑顔になる。
「ナ・シ・だ!」
その瞬間、フレイヤは衝撃を受け、白目を剥き、その場に倒れる。
というより、そんなに恐ろしいのかヘルマンの仕事………。
「ほう、気を失う程嬉しいのか!そうかそうか!!じゃあ仕方無い、連れて行くか!!」
俺はその発言に寒気を感じた。
ヘルマンはフレイヤを背負い、部屋の中に運ぶ。
すると、ヘルマンは俺らの方に振り向く。
「そういえば、着替えるなら隣の部屋を使ってくれ。勿論、君の部屋でも構わんが。」
そう言って、ヘルマンはゆっくりと扉を閉める。
「なんか、フレイヤさん可哀想ですね………。」
ヴァイスは哀れに感じたのか小さく呟く。
少し無言が続いて、ヴァイスは俺をじーっと見る。
「どうした?」
俺がそう言うと、ヴァイスはピクッと驚くような反応をする。
「べ、べ、別に何でも無いです。それより、着替えを手伝ってくれるんですよね………。」
ヴァイスはモジモジとしながら顔を赤らめ、目を反らす。
「やっぱり、俺がやるのは嫌だよ……ね………。」
「い、嫌では無いです!!」
「そ、そうか?」
俺とヴァイスは暫くの間沈黙する。
沈黙が息苦しかったのか、俺はヴァイスに提案する。
「早く着替えないと怒られるから、隣の部屋に行こう。」
「そ、そうですね!」
俺達は隣の部屋に行く。
ヘルマンの部屋の左側は壁なので、右側にある部屋に入ろうとする。
しかし、その時は気が付かなかった。
俺達は隣の部屋の鍵を持っていないことに。
俺達はそれを知らず開いていると思い、ドアノブをガチャガチャ音を立てながら開けようとする。
当たり前だが開くことはない。
その時、この扉の鍵を貰ってないことを思い出す。
鍵を貰いに行こうと思ったが、ヘルマンの居る部屋に戻ってもフレイヤの惨劇に出会いたくないし………。
俺は思い悩んでいると、扉が突然開く。
誰も居ないと思っていた俺とヴァイスは驚く。
するとそこから現れたのは素敵な白銀の綺麗なドレスを着たレナがそこに居た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます