第12話
お店のレイアウトを決めた翌日、実際にお店に手を加えるためにお店に向かう前、おやつ用にプリンを製作することにする。
その前に昨日はシュークリームだったので今日はエクレアをおふたりに5個づつ買ってきて待ってもらっている間に食べてもらっている。
今回作るのは全卵タイプのプリンだ。
スマホを操作してレシピを確認する。いつも作るものならある程度レシピは覚えているがデザート系はたまに作るので細かいレシピは覚えきれてない。
昨日のレアチーズもレシピをちゃんと確認している。
お店にも何冊かお気に入りのレシピ本を置くつもりだ。なにせ自分は料理人ではないのでね、プロのようにレシピを細かく記録したりしない。
もちろん趣味で料理をホームページなんかにアップしている人は几帳面に都度メモをとったりしているのだろう。それはすごく尊敬するが、自分の性格上料理のレシピを細かくメモするということはしない。
なので、美味しいデザートを作るためにきちんとレシピを確認する。
とはいっても高い材料を揃えるのはなんなので、手軽に、お得に作れる料理をよく作る。
さて、それでは改めて全卵タイプのプリンをつくることにする。
なぜ全卵かというと卵黄だけを使うタイプのプリンだと卵白が余るのとほかの料理にも使えるけれど、わざわざ卵白を使う料理を別に作るのが面倒ってだけなんだよね。
ということで用意するのは卵に砂糖、牛乳だ。好みで生クリームを使ってもいいともうが普段使いするには高いので今回は牛乳のみにする。
蒸し器を取り出してお湯を最初にまずは沸かしておく。
つぎに小さめの鍋にまずは砂糖と水を入れてカラメルを作る。
最初は透明だが色が薄い黄色にかわり、どんどん濃くなり茶褐色になる。
色が濃くなるほど苦味が増すので、苦いカラメルが苦手な人はカラメルの色が濃くなりすぎる前に火からおろしてお湯を入れて温度を下げてほしいが、お湯を入れた時にカラメルが跳ねるので気をつけてもらいたい。
もちろん、カラメルを作るのが怖い、苦手、そもそもカラメルが苦手ならば無理して作らなくてもいいと思う。
出来上がったカラメルをプリンを作る器に移す。
今回は大きめのプリンを作ろうと思う。そのまま食べるのに一つづつ、トッピングするのにもう一つづつ。あとは自分もプリンは食べたいので通常のサイズで一つ。
次にボールに卵を割り、解きほぐす。そこに砂糖を入れて擦り混ぜた後牛乳を少しずつ入れて丁寧に混ぜる。
別のボールを用意して茶こしでプリン液を濾す。一回ではなく二回ほど濾してそのあとでバニラエッセンスを二、三滴。
で、カラメルを入れた器にプリン液をゆっくり注ぐ。一気に注ぐと泡立ってしまいそれが固まっと時にすが入ってしまう原因になるのでそれを防ぐためだ。
注ぎ終わって器をみるとちょっとだけ泡があるのでそれをスプーンなどを使って取り除いたり潰したりする。で、次にプリン液を入れた器銀紙をかぶせる。
蒸し器をみるとすでに湯気が立っているので蓋を開けて火傷しないように器を入れていく、この時に蓋に布巾をかぶせておけば湯気のしずくをすいとってくれるので蓋に布巾をつけるのを忘れずにしておこう。
蒸し器は二つ用意してあるのでそれぞれにプリンを入れてあとは蒸しあがるのを待つだけだ。
時間を計りながら待つこと数十分。
プリンが固まっていることを確認して火を止める。
火傷に気をつけながら蒸し器から取り出して粗熱が取れたら冷蔵庫へ。が今回は業務用の冷蔵庫があり、かつ、ほかの食材は別のところに移動したので思い切って冷蔵庫の中へ入れる。
戻ってきた時にしっかり冷えてないと美味しくないからね。
だが、ご家庭の冷蔵庫に直接熱いプリンをいれると庫内の温度が一気に上がってほかの食材が痛む原因になるのでかならず冷めてから入れて欲しい。
プリンが出来上がったのでイシュタル様とシャドウがいる部屋に戻る。
エクレアはすでに食べ終えたらしく今はゆっくりお茶を飲んでいる。
「プリンは戻ってきたら冷えていると思いますので、冷えたらお出ししますね」
すぐに食べられると思っていたっぽいイシュタル様が戻ってからですか・・・。とシュンとなる。美人がシュンっとなったら可愛いな!!
しっかり冷えた方が美味しいですからと言えば、冷えた方が美味しい。わかりました楽しみにしてますねと笑顔になる。マジで可愛いな!!
シャドウもぷりんとは何やらよい響きですねと言っているが口元に光るよだれが隠せてませんよ。おふたりとも可愛すぎるよ!!
プリンを仕込んだあと、改めてお店に向かう。今回は扉を開いたらすぐにお店だったので間取り図を手にお店を見渡す。
イシュタル様から実はとあるアイテムをお借りしてたりする。
お店のレイアウトを決めた時にどんな机にしたいかとか小物を置きたいかとか好みがあるだろうということで分厚いカタログをお借りしたのだ。
このカタログ、置きたいものを選んでどの辺に置きたいか考えるとそこに出現するそうで、思ったものと違ったらキャンセルも可能というすっごいカタログなのだ!
なのでカタログをめくりながら好みの雑貨や家具を選んでおいてみたりする。窓辺にはレースのカーテン。ドアにはいい音のするドアベル。
カウンターもレトロな感じにしてみたり。台所にも冷蔵庫は業務用の大きめのものを、調理台は広めに、オーブンなんかも選んでみたりする。
それなりに時間をかけてお店の内装を好みにしてみたのだが・・・なんというか、エアコンとかも業務用の夏はしっかり涼しく、冬は暖かく、空気清浄の機能もつけてみたりしてしまったのだが・・・贅沢ではないだろうか?やりすぎだろうか?
カタログを見ながら選んでいる最中、一緒にカタログを見てたシャドウからこれは何に使うものですか?とか、このインテリアも良さげですよとか一緒になって勢いのまま決めてしまったけど。
「あの、やりすぎましたかね?」
お店の内装のことをシャドウに尋ねれば
「いえ、そんなことはありませんよ。むしろ足りない場合もありますからね。そのカタログは主神様から持っておくようにと言伝を預かっていますから。足りない場合はそこから追加したり変更したりしてくださいとのことですよ」
それに店舗の内装は決まっても自室は何も決めてないですからね。と言われてしまうのでなんというかかんというか至れり尽くせりで逆に申し訳なくなってくる。
戻ったらプリンのトッピングめっちゃ豪勢にしようと心に決めて、店舗の内装はとりあえず今回決めたので満足しているので自室などはまた後日、決めることにして。
「そろそろプリンも冷えたと思いますので今日はここまでにしたいと思います。」
「そうですか、そうですね。ぷりんなる料理、冷えたのでしたらぜひいただきましょう」
ニコニコしながらでは、戻りましょうとシャドウが率先してイシュタル様のいる場所へと戻るために扉を繋げるので、さて、まずはそのままを楽しんでいただいている間に生クリームなどを用意して豪勢にトッピングするぞ!と自分も扉をくぐりぬけ、おかえりなさいというイシュタル様に癒されつつ台所に向かった。
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