拝啓、マイホーム失敗しました。

第7話 拝啓、みんなが犬好きですか？

拝啓、マイホーム失敗人間様

　私の名前は山川　望(44)と申します。

　晩婚でしたが、何とか子宝に恵まれ、4歳の息子と妻の3人暮らしで、この度、家を買いました。元々都会の小さなアパートで暮らしており近くに公園はありましたが、小さく混んでおり思いっきり遊べないので、思い切ってマイホームを購入しました。新しい場所は、目の前に広い河川敷があり、子供との散歩コースとしてはなかなかの立地でした。

　年末に引っ越し、正月を迎えました。

　凧あげする家族。サッカーボールを蹴る人。キャッチボールをする人。各々が所狭しと体を動かしています。

　私たちも3人で何気ない散歩をしておりました。1時間ほどの散歩で正月休みを満喫しました。これが幸せかと心地いい冬の日差しを楽しんでいました。

　しかし、そんなある日子供とボール遊びをしていた時に、ボールに反応した犬が走ってきました。子供は泣きながら逃げまどい、子供を追いかけるように犬が走っていきました。慌てて犬を追い払い、難を逃れましたが、思わず飼い主に強く言ってしまいました。

　「放し飼いやめてください！！！！」

　すると飼い主は、「大丈夫ですよ。嚙んだりしないので。ハハハハハ」

　「は？リードの付いていない犬がいるだけで迷惑なのですが。ここは放し飼い禁止されているところですよ。」

　と口論があり、結局飼い主の方は分かってくれたのですが、飼い主の連れている女性の方が「そんな言い方しなくても・・・動物にやさしくしてください」と悪びれた様子もなく言ってきました。子供の事なので、少々強く言ってしまいましたが、「放し飼い」をしていた方からの逆ギレされ、楽しかった河川敷が怖い河川敷になりました。

　そう、ここの河川敷は「犬を飼うことに関するマナー」の無い方々が散歩をするエリアだったのです。

　それ以降、気を付けてみているとリードをつけずに散歩する人達が複数いて、通行人に飛びついたりしている光景をよく見かけました。

　「犬の放し飼い禁止」

との看板はありますが、それを守らない人が複数いる河川敷でした。

市にも相談しましたが、「看板を立てて対応している」、「実害がないのでどうしようもない」との返答で対応いていただける感じではありません。

　また、近隣の公園でも同じような状況で、安心して遊べるところはありません。

　それ以降、妻と子供は近くの公園等を散歩することはなくなり、

「元居たアパートの方が良かった。。。」

と言う始末です。確かに、言われてみると早朝の犬の散歩の騒音も気になりますし、フンなどのマナーの悪い飼い主も気になります。

　マイホームを購入する皆様へ

「広い公園、河川敷は利用者のマナーに関して徹底的に調べて方がいいです。特に動物嫌いの方は特に注意してください」

　マナーの悪い飼い主の皆様へ

「あなた方にとって犬は家族でとても安心出来る存在か何か知りませんが、小さな子供がいる家庭や、動物が苦手な人にとっては迷惑でしかありません。頼むから、公共の場でマナーを守れる様な常識を身につけてから犬を飼ってください。」

　現在は、ノーリードで散歩出来るような、大きな公園の無い地区で新たに家探しをしています。

　マナーの低い地域を選んでしまった私の落ち度です。

敬具