第2話対策会議
菱丸銀行新宿支店で立てこもり事案が発生してから4時間が経過した。野中の予想通り本庁から刑事達が来て新宿署に対策本部がたてられた。岩山と野中によって犯人の映像がもたらされ身元の特定に至った。
対策本部で緊急に会議が開かれ今後について検討されていた。
「えー、被疑者は
「アパートを訪ねたのですが息子は外出中で会えませんでした。」次々と調べた事が発表されていく。「自宅へは現在大野と山城が向かっています。連絡が入り次第報告します。」一通り各自の報告が終わり今後の方針が本庁のお偉いさんから示された。
「本庁としては早急の解決を求めるものである。しかしながら人命第一として犯人の要求が何であるのかを聞かなければならない。そこで、本庁よりネゴシエーターを送って犯人との交渉にあたらせるものとする。所轄の皆さんには、犯人の動機や経緯を詳しく捜査して頂き、一刻も早く解決出来るように協力を仰ぐものとする。以上」捜査方針は決まり各自の役割を果たすため各々部屋を出て行った。
「おい、野中行くぞ。」岩山に促されて野中も部屋を出た。
「ネゴシエーターってどんな感じ何ですかね?俺、会ったこと無いんですよ。後でちょっとだけでいいんですけど顔出していいすかね?」ちょっとおどけながら野中が岩本に頼んだ。
「ああ、取り敢えず奴の動機を探りに行くぞ。」
そう言いながら千葉にある大山の自宅へ向かった。
大山の自宅は閑静な住宅街の中にあった。古いながら2階建の住宅だ。岩山と野中は玄関の呼鈴を鳴らしたが、中からは返事がなかった。何回か呼鈴を鳴らしたが中に人の気配がなかったため念の為ドアのノブを回してみた。
ガチャっとドアが開き岩山は中に向かって声を掛けてみたが返事はなかった。
なんとなく不審に思った岩山が中に上がり込んだ。
玄関から続く先にある部屋に人が倒れていた。
岩山は直ぐに警察に電話をするように野中に指示を出し慎重に辺りを見回した。救急車を呼ばなかったのはすでに息をしていない事を確認した為だった。
岩山は直ぐに対策本部へ連絡して指示を仰いだ。
直ぐに鑑識が到着して現場の保存が始まった。現場に到着した刑事達に経緯を説明した後、死因等連絡をくれるように手配をして新宿まで戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます